【fjconsultants365日Blog:4,262投稿目】fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
イノベーションって
イノベーションが問われる時期に来ました。
不況や不景気になると「イノベーション」が話題になりやすい。
新しいビジネスや新しい商品、新しいサービスが注目されるからです。
とは言っても、イノベーションには種類があり、事例を見て理解はできるが、整理したり自分から発見するのは難易度が高い領域です。
今回は、下記の2つのタイプから考えてみたいと思います。
世の中のイノベーションをこの2つの視点から分類したらどうなるのかを考えてみたいと思います。
・価値創造タイプ(新市場型・破壊的イノベーション)
・価格破壊タイプ(ローエンド型・破壊的イノベーション)
「業界破壊企業」斉藤徹著
価値創造タイプ
価値創造タイプ。
これは商品・サービスの分野で発見することができるイノベーションタイプ。
古くから言われるのがソニーのウォークマンです。
その流れでイノベーションとなる商品群は、AppleのiPodであり、その後のiPhoneです。
どのような価値を創造したのでしょうか。
下記にまとめてみます。
・ウォークマン→外でも音楽が聴ける
・iPod→部屋中の音楽CDを持ち出せる
・iPhone→オフィスを持ち歩ける
といったところでしょうか。
特に移動しながら自宅と同じライフスタイルで生活できる価値は予想以上の内容です。
同様に移動しながらオフィスと同じ環境を外で享受することができるのも測定できないほどの価値だと感じます。
次は、自宅の通信速度が外でもどこでも可能になるイノベーションが待っています。
それに合わせて、遠隔操作、遠隔手術といった価値創造のイノベーションが実現されるでしょう。
事故を絶対に起こさない自動車の実現も目の前に来ています。
なので電気自動車の普及はイノベーションとは呼ばないでしょう。
このように考えると価値創造のイノベーションは楽しい分野です。
価格破壊タイプ
価格破壊タイプはわかりやすい。
ベンチャー企業やスタートアップ企業が既存企業に対して、安価なサービスを打ち出すことが多いからです。
しかも、IT化、ネット上で完結させるサービスを出してくるので一気に価格破壊が起こるのです。
ネット通販はその典型でしょう。
過去は、
【メーカー→卸商社→小売店→ユーザー】
といったルートで販売していた商品が
【メーカー→ネット通販サイト→ユーザー】
となり、最近ではD2Cという形になると
【メーカー→ユーザー】
と直でつながるようになっています。
強引にまとめて説明すれば、すべては
【直取引】
へと向かっているのです。
そのため、直取引には価格破壊がセットになっているケースが多くなるのです。
典型的なのは、長年新規参入がなかった生命保険業界にネット保険で参入したライフネット生命でしょう。
https://www.lifenet-seimei.co.jp/
お客様とは、オンラインで商談をするスタイル。
他社のような営業部を抱えていません。
生命保険は形のない商品を扱っており、説明型の商品だと考えられてきました。
そのため、営業パーソンが直接お客様に説明しなければならない、と思われてきたのです。
それが、オンライン上で完結するライフネット生命が生命保険の原価を開示しながら安価な生命保険を販売しているのです。
今後は、生命保険だけでなくオンライン上で顔の見える仲間で共済を組める仕組みも出てくるでしょう。
それこそ、共済を組成した仲間に何もなければ掛け金が戻ってくる仕組みになると予想されています。
若い年代だけで蘇生すれば、安価な共済ができあがるのではないでしょうか。
健康保険も同様な内容で新しい健康保険組合が出てきてもよさそうです。
まとめ
イノベーションは難しく考える必要はありません。
価値創造型と価格破壊型の両面からアイデアを出していけばイノベーションに衝突するだけです。
考えるだけで楽しい領域であり、経営の醍醐味でもあります。