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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

魔の月

1929年10月
1987年10月
1998年10月
2008年9月

この4つには共通点があります。
見てわかると思いますが9月10月の秋。
あるスタート月なのです。
何でしょうか。

4つに共通しているのは、
世界的金融危機が発生した
という点。
秋の10月前後から引き金が引かれているのです。
金融危機が起こりやすい時期と言われています。

別称で
魔の月
とも呼ばれています。

10月に入り、いきなり発生しました。
東京証券取引所のシステムダウン。
終日取引停止。
この10月1日に上場した企業が3社。
記念日に初値がつかない状況でした。
幸い翌日からは復活しています。

米国大統領選挙も現役大統領がコロナ陽性。
この時期に療養へ。
どうなるのか予測の幅が広がりました。
まだ二転三転しそうです。

英国のブックメーカーは大きく差が開きました。
波乱の10月が予想できます。

過去の金融危機

過去の金融危機は具体的に

  • 1929年10月:世界大恐慌
  • 1987年10月:ブラックマンデー
  • 1998年10月:LTCM破綻
  • 2008年9月:リーマンショック

になります。

世界大恐慌1932年


1929年の世界大恐慌は米国発の世界的な経済恐慌。
発端は米国株価の大暴落。

日本も影響を受けています。
大卒の就職率が30%だったのです。
「大学は出たけれど」(小津安二郎監督)
という映画もつくられました。

日本の景気が回復したのが1932年。
3年後に復活しています。
海外と比較して景気回復の先駆けでした。
他国はさらに年月を要したのです。

調べてわかることは、経済恐慌で縮小する範囲です。
どこまで縮小するのかを知っておくこと。
そうすれば、今回のコロナ不況も予測可能。
7割経済と現在は言われていますが大きく外れていません。
歴史から学べることはあると感じます。

ブラックマンデー1987年

香港発の世界的株価大暴落。
世界の主要な株市場が全て暴落。
20%、30%、40%の暴落が発生しました。

日本も連動し相場が下がりエピソードとして
「急いで株を売ってしまおうにも、
買い手が見つからないんだから」
というトレーダーの談話があります。
売り注文が殺到し株価がつかないという状況。
下記動画に状況がわかります。

LTCM破綻1998年

LTCMとは米国ヘッジファンド。
ロングターム・キャピタル・マネジメントの略です。

このヘッジファンド、ノーベル受賞者を集めていました。
そのため人気のファンドで資金を大量に集めていたのです。

しかし、破綻。
きっかけはロシアの国債の債務不履行。
計算上では100万年に3回の確率。
しかし、実際に起こってしまった。

結局は救済措置が施されました。
世界的な恐慌にはつながりませんでしたがエポックな出来事のひとつです。

リーマンショック2008年

リーマンブラザーズが経営破綻。
連鎖で世界的な金融危機が発生しました。
記憶に新しい出来事です。

破綻ではなく救済措置が取られるという予想もありました。
しかし結局は破綻になってしまったのです。
負債総額が60兆円以上。
大き過ぎて潰せないという事例が他にありました。
なぜかリーマンブラザーズだけ破綻になってしまったのです。

日本も影響を大きく受けています。
「あのときは本当にしんどかった」
と嘆く人もいます。



まとめ

過去を知るには意味がある。
過去を学ぶと予測ができる。
そう考えています。

そんな昔のこと、と感じるかもしれません。
しかし、人は不変な部分があるのです。
同じようなことを繰り返す時もあります。

先行き不透明な時期ほど過去を振り返るタイミングだと感じます。