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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

薄利多売

定点観測。
菅首相のブレインとされるデービット・アトキンソン氏。
メディアで「薄利多売は成立しない」時期に来ていることを明言しています。

薄利多売のビジネスモデルが成立しなくなることを意味する。(略)格安航空会社、観光バス、飲食なら例えば、店舗数が多く単価の安いラーメン店などは、根本的な構造改革が求められている。

生産性の低い業界に焦点を当てて解説しています。
平均給与が低い環境産業の
・飲食業界
・宿泊業界

について取り上げ、ショック耐性が低い、対応力も弱いと位置付け。

付加価値をつけて単価を引き上げることを目指すべき、と結んでいます。
そこに間違いはない、と断言しています。

観光産業

観光産業の中でも宿泊業界については、Go To トラベルの影響もあり好調な企業も出てきました。

ただ、予約が取れないほどになっているところは一部分であり、部屋数の限られた高級宿だけです。

そのため、これから建設される1泊10万円、20万円の旅館の話も聞きました。
建設の計画は凍結されることなく進んでいるようです。

建物などの設備投資は10億円以上だと聞いています。
部屋数が10部屋から20部屋程度なので富裕層ではなく超富裕層狙いだと思われます。

考えてみればわかりますが、富裕層ほど不景気が関係ない
余裕があるから割安になった今動いています。

チャンスは少なくなっているから

この時期、値下げは悪手
良いことはひとつもありません。
売れないから値段を下げる。
そうすると競合相手も下げてくるので結局思ったほど売れない。
「キャンペーン」という名の販促を繰り出している企業は再考したほうがいいでしょう。

お客様の購入回数が減り、少なくなったそのチャンス(機会)を奪い合っています。
機会が少なくなっているのに安くしたら減収だけでなく減益にもなり経営は成り立ちません。

減収になりながらも利益率を維持するか、利益率を上げる施策がこれから求められてきます。

まとめ

価格を高くする。
現場の担当者にこれを求めても無理でしょう。
高く売ったことがないですし、無理難題だと思っているからです。
だからこそ、経営者やリーダーが付加価値をつけて高く売る施策を考えるべき。
会社の経営を現場にすべて任せるわけにはいきません。

ちなみに、同じ商品で高く売ることはできないと思っている方もいますがそうではありません。
同じ商品を再構築して違う顧客層に販売すれば高くても売れることがあります。
他にも手段はあります。

それを試すかどうか。
そこにかかっています。
この時期、失敗しても誰しもが認めてくれます。
だからこそ、試すことのハードルが下がっているはず。
そうでない企業やチームは姿勢がズレている可能性があります。
いま一度確認をしたいポイントです。