【fjconsultants365日Blog:4,484投稿目:10年超継続】fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
活躍するリーダー
景気が下降局面になると活躍するリーダーの種類が変化します。
理由ははっきりしています。
既存顧客の売上に頼っているリーダーは停滞していく。
そんな中で、結果を出しているリーダーは新規創出に強い。
ということは、新規創出に強いリーダーだけが活躍する場面になっていくのです。
新規創出とは、新規顧客(新規担当者)であり、新規商品であり、大きくは新規事業となります。
そう考えると、リーダーの成長の過程に新規事業の経験が必須になるのでしょうか。
その点を考えてみたいと思います。
既存事業での経験の価値
企業規模に関わらず既存事業での経験の中に良質な経験が少なくなっています。
既存事業が大きく飛躍する場合は良質な経験値が増えます。
しかし、既存事業が停滞、もしくは下降気味だと良質な経験値は増えません。
そうなると、良質な経験を積むために既存事業や既存顧客だけでは不足してしまう。
そんな状況に気付かされます。
他の経験が求められるのです。
新規事業での経験に価値はあるのか
既存事業以外の経験といえば、新規事業の経験。
ゼロベースから事業をスタートさせる経験です。
何もないところから売上をつくっていきます。
顧客をゼロから創造しなければならないときもあるでしょう。
そんな新規事業での経験はリーダーにとって価値があります。
価値と併せて、強さも備わります。
自信にもつながるでしょう。
経営者で言えば、創業社長の強さと同じような経験価値です。
不況時になると創業社長の強さが際立ちます。
それはゼロからスタートさせた自信と強さだと感じます。
経験特性
こうした新規事業の経験は下記のような経験特性と似ています。
「トランジション」
https://www.researchgate.net/profile/Jun-Nakahara/publication/319598982_An_empirical_study_on_learning_by_middle_management_through_the_experience_of_new_business_incubation/links/5ceb50d8458515712ec5f47c/An-empirical-study-on-learning-by-middle-management-through-the-experience-of-new-business-incubation.pdf
「変化の創造」
「高度な責任」
「権限が無いところでの関係性構築」
「障害」
の 5 つ
新規事業を任されるリーダーは責任が大きくなります。
ここでいう『高度な責任』を持つことになります。
障害も新規事業では常に対峙しなければならない対象。
変化の創造は新規事業ではスピード修正と解釈できます。
常に仮説と検証、そして変化させるサイクルの連続です。
権限が無いところでの関係性構築とは、新規事業時の未熟な組織に対する対応が同類と見なされます。
組織のルールが不明確な状態でも仕事を遂行させる関係性構築です。
まとめ
リーダーになれば必ず同じような経験を得るわけでもない。
経験値は人それぞれ違います。
また、時代によっても経験する量は違い、経験値が多い少ないが出てしまいます。
これはリーダー自身の意図ではなく環境によるもの。
ただリーダーは経験すべき良質な経験内容があるのです。
その一つが『新規事業』の経験。
責任を持たされ、障害に対峙し、権限がないところで変化を創造することになる。
この経験値がリーダーとして将来を左右するというのです。
リーダーのキャリア形成の中に新規事業経験を入れておくのも一つの方法だと考えます。