ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,756投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

現状維持

現状維持がスタンダードになっている、
現状維持がスタートになっている、
と報告がありました。

現状維持で精一杯です、と口に出す人の割合が増えていく状況です。
チームの2割が「現状維持」を目指し出すと、なぜか主流派の意見へと昇り詰めていきます。

現状維持がスタンダードになると業績は後退する。
《現状維持は後退なり》と言われるのはそのためです。

business

経営環境は関係ないから

環境における影響を受けている業界もありますが限定的なのかを見極めているでしょうか。
リーダーは影響をどの程度受けているのか判断しなければなりません。

影響が少しであるならば、「ほとんど影響なし」と宣言すべき。
なぜなら、リーダーの「影響があるよね」というひと言が一人歩きし、影響があるから結果ぎ出ないのは当然、といった論理に変換されてしまいます。

これを、《言い訳根拠のための変換術》と呼んでいます。
リーダーが発するほんのひと言を探しているスタッフもいるのです。

先日お会いしたリーダーは
「うちは関係ない、まったく関係ない、と社内に伝えている」
と言い切っていました。
他と同じ動きを取らない、とも伝えているそうです。

他社と歩調を合わせないのです。
他のリーダーで「同業の方とはあえて接触しない」という方もいました。
同調圧力や自然に形成される同調性を避けるためです。

自然に形成される同調性とは、「景気わるいよね」「どう、業績は」と他社の内容をヒアリングして安心するリーダーのことです。
同業の他の企業のことばかり気になり出したら要注意。
他社のことより自分たちのことに比重がなければおかしいからです。

ちなみに同業の方とあえて接触しないリーダーの会社は他が低調な時期にも業績はわるくありません。
意識の差が行動の差に出ているのでしょう。
意識的情報遮断による効果だと感じます。
情報は多いほど有益ですが不要な情報はあえてシャットダウンすることも覚えておきたいところです。

まとめ

情報の取捨選択、部分的情報遮断は有効な手段だと感じます。
情報によって世界は形成されます。
情報空間という言葉がありますが、情報空間の状況によって自分が決まってしまうのです。
前向き、未来志向、成長を目指す人たちに囲まれて、プラス発想の情報空間にいたら前向きになるのは自然な成り行きです。
そのためにもリーダーは情報空間をコントロールする力も求められていくのでしょう。