ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,760投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
過疎というイメージ
過疎という言葉にはマイナスイメージがあります。
人口が減少し廃れているイメージ。
過疎地域とは活気もなくシニアが多い街。
そんなイメージがあるのではないでしょうか。
また、過疎エリアはマイナーな存在だからマイナスなイメージを持っていたとも推測できます。
しかし、過疎地域自体がマイナーな存在ではなくなりました。
そのプロセスを見ていきます。
過疎地域の要件
過疎地域には要件があります。
要件に当てはまるエリアが過疎なのです。
総務省が出している過疎地域の要件内容は下記のようになっています。
たとえば
・45年間の人口減少率32%以上
といった指標が設定されています。
減少した率がある一定以上になると「過疎地域」となるわけです。
過疎が半数超へ
過疎地域の要件という指標に当てはめて見ていくと2020年の国勢調査では全国自治体のうち半数超が過疎になってしまいました。
全国の自治体は1718市町村。
過疎地域に当てはまるのは885自治体。
885/1718なので51%になります。
はじめて過半数を超えたのです。
半数を超えるとマイナーな存在ではありません。
メジャーな存在になり過疎が当たり前の世界へ突入します。
全国の「過疎」自治体、初の5割超 885市町村 地方衰退深刻化
https://mainichi.jp/articles/20220120/k00/00m/010/320000c
過疎が当たり前に
過疎地域は特別な存在ではなくなりました。
過疎エリアが当たり前になったのです。
半数を超えると受け止める人の意識が変化します。
「もう当たり前」
「過疎が普通」
と言い出すようになるのです。
まとめ
過疎という言葉は今後別の言葉に言い換えられるのではないでしょうか。
そのように予想しています。
というのも、過疎という言葉のマイナスイメージが喪失するからです。
代わりの言葉が新しく定義されるでしょう。
成長を目指さない、生活の質を求めるQOL(クオリティ・オブ・ライフ Quality of Life)を目指す地域になるでしょう。
そんな事例は海外にあります。
先進国の一部はすでにそうなっているからです。
日本も追随するのではないでしょうか。