ビジネスモデルには正解がない
ビジネスモデルを考えると興味が尽きません。なぜなら、完全な正解がないからです。考えた仮説が大当たりすることもあれば、小当たりのこともあります。完全に外すことさえあるからです。「すべては特殊解である」という経営学者の言葉にも共感できる経営者の方は多いのではないでしょうか。100%自分で考えた企画でビジネスをすれば納得できる領域だと感じます。
ビジネスの状況を見れば勝ち負けの二極化しているのは事実です。模倣しても、2番手でも負けるのが現在の経営環境ではないかと感じます。1社だけが大きく勝ち越し、他は負け越している業界を見るたびに二極化を実感します。
ニッチなトップ
ニッチを狙え、と言われていますが正しいのでしょうか。ニッチを考えるとき、ニッチではトップが取りやすいと言われています。それは狙うべきニッチの市場規模によります。極小な市場であればニッチトップは取りやすい。しかし売上・収益は限られています。正直なところ少な過ぎるニッチ市場もあるのです。
新規事業や新商品の企画を考えるときも同様です。優位性を持ちながら、かつ差別化する。これはトップを取ることを意味します。現状のビジネスから発想するとどうしても極小ニッチが頭に浮かんでしまい、トップは狙えそうなのですが結果も限定的なのが最初からわかってしまうのです。
ニッチなトップを狙うときは市場規模の大きさ(サイズ)を決めておく、設定しておくことです。狙うべき市場の規模は基本のサイズがあります。売上100億円の市場規模です。この規模ならばシェア2%で2億円。持続可能な事業として収益性も確保できる大きさです。それ以下だと収益が確保できなかったり、収益性が上下するので事業継続ができなくなるケースが出てきてしまうのです。
ニッチトップを集めると
ニッチトップの事業や商品が複数になると、そのうちのひとつが大きく成長することがあります。そこからは80:20の法則が実現していきます。継続できる事業、継続する商品が複数確保する。するとその中から大きく収益を得られる事業や商品がひとつ出てくるのです。全部が同じように成長することはありません。ひとつが全体の8割の収益を占めることさえあります。わかりやすいところでは、ゲーム会社がつくっているゲームごとの売上高を見ればわかります。上場会社ではゲームごとの売上高を決算報告で公開しています。ひとつのゲームが他のゲームの売上の10倍、100倍以上の売上を出しているのです。
まとめ
ビジネスモデルを考えたり、新規事業を構想したり、新商品を開発するときにカギにあるポイントは継続できる内容まで成長させることです。継続できる内容が複数集まれば成功の確率は一気に高くなるからです。一気にホームランや大ヒットを狙っても空振りするだけ。余力を残せる場合は次も可能ですが、余力がない状態のときは継続できる規模まで成長させることを優先すべき。そこから次の可能性が見出せるのです。
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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,785投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆