本気だと感じます

JR西日本が公開した情報。
そこに本気さを感じます。何を公開してきたのか。

ローカル線の線区別収支を開示してきたのです。「2019年度:輸送密度:1日2,000人未満線区」を開示しました。この基準で開示したのにも理由があります。それは「廃線基準」です。

廃線基準とは、
「1キロメートル当り:在来線1日平均利用者数:4000人」
という内容。この廃線基準の半分以下である1日2,000人未満線区を発表したわけです。

なぜこのタイミングで発表したのか。

発表内容を見るとわかりますが、「地域の皆様と・・・・議論や検討を幅広く行いたい」とあります。廃線も含めて話し合いをしたいという意思表示です。本気だなと感じさせる内容です。これだけの状況なら話し合いしてもいいのではないか、とJR西日本側から提案しているのです。布石を打った形です。

jr-nishi

JR在来線、6割が廃線水準
20年度はコロナで乗客急減 地方自治体、警戒強める

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO59904070S2A410C2TB0000/

ローカル線に関する課題認識と情報開示について JR西日本

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220411_02_local.pdf

4,000人未満はバスへ

輸送密度4,000人以下は鉄道からバスへの転換が適当だと定義されてきた歴史があります。1980年に制定された「日本国有鉄道経営再建促進特別措置法」が元になっています。
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/09319801227111.htm
https://www.city.gamagori.lg.jp/uploaded/attachment/11028.pdf

まとめ

今後は時間をかけて話し合いが行われていくのでしょう。最終的にはバスへと転換するのは予想の範囲内です。時間をかけて緩やかに移行する内容だと感じます。

こうした移行はスムーズに行われることはありません。従事している企業にとっては仕事が消滅するからです。今から話し合いがスタートし、結論が出るのには数年かかるでしょう。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,840投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆