最悪の場合の最大とは

交渉ごとや経営の判断は常にパワーバランスを見ながら判断していきます。戦略論も同様に考えます。ゲーム理論を用いて経営判断をしている大手企業もあるのを見ると原理原則はシンプルだと感じます。

ゲーム理論の中にマクシミン戦略という考え方があります。『最悪の場合に得られる最大の利益』のことを指しています。今後の世の中は現状維持で推移するのか、マイナス方向へ進むのかによってマクシミン戦略の活用場面が増えるかもしれません。押さえておきたいポイントです。

マクシミン戦略・マキシミン戦略 maximin principleとは
行動を選択する基準の一つで、各選択肢から得られる利得を考え、最悪の場合の利得が最も大きくなる選択肢を選ぶこと。ゲーム理論で用いられる概念。

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円安の次は?

今後、日本で発生するであろう経済のイベントは次の3つです。マイナスな方向に向かうとき、この3つ以外には発生しないと言われています。その3つとは次のとおりです。

  • 現在進行中の①円安。まだ続きそうです。
  • 円安の次に発生するのが②インフレーション。
  • 最後は③金利上昇です。

上記の順番は個人的な予想ですが結局のところ3つの事象が発生していくだけです。この内容は過去にも警告されてきましたが現在のところ円安がスタートしただけです。この先、インフレが発生し、金利コントロールが不能になり金利上昇へと向かうのかは判断が分かれます。

上記のマクシミン戦略ではないですが、最悪の状況下において得られる最大の利益を考えるのが今後の経営と言えるでしょう。

参考書籍:『国家破産はこわくない』

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まとめ

円安が続く中でインフレーションが発生した場合、どのような対処法を選択できるのでしょうか。今から考えておくのは損ではありません。BCP(事業継続計画)の中には戦争やテロが発生した場合の対処も含まれています。現在は間接的にそのような状況だと言えるのではないでしょうか。

食糧の不足が予想されていますが、その他にも部品や部品の原材料不足も記事として出始めています。予測不能ではありますが、シミュレーションは可能です。最悪の状況の中で手に入る最大の利益を考えておくのは今からでもできる内容です。冷静に対処するためにも時間があるときに考えておきたいことだと感じますがいかがでしょうか。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,860投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆