新しい資本主義実現会議とは

新しい資本主義実現会議の資料が公開されています。この新しい資本主義実現会議は、内閣に設置された新しい資本主義実現本部が新しい資本主義の実現に向けたビジョンを示し、その具体化を進めるため、新しい資本主義実現会議を開催しています。コンセプトは「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」です。

今回は『人への投資』が議題のひとつとして取り上げられています。

新しい資本主義実現会議(第7回)2022/05/20

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai7/gijisidai.html

人財に求められる能力の変化

資料の中に人財に求められる能力について記載がありました。求められる能力の変化を表にまとめています。下記を見るとわかりますが、2015年当時は

  • 注意深さ
  • 責任感
  • 信頼感
  • 基本機能
  • スピード

が求められていました。現在でも人財に求めている内容は同じだと感じます。それが2050年には次のように変化すると予想しています。

  • 問題発見力
  • 的確な予測
  • 革新性
  • 的確な決定
  • 情報取集

です。これを見て何を感じますか。

人材に求められる能力等に対する需要の変化
人への投資、取引適正化に向けた経済産業省の主な取組について
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai7/shiryou17.pdf

人財の定義が変わる

求める人財の能力が大きく変わることを予測しています。過去において人財に求めている能力では、ひとつも満たしていません。どちらかといえば、リーダーに求めている能力が一般化するのです。ビジネスにおいては、リーダークラスしか生き残れないかもしれない。そう感じてしまう内容です。

まとめ

求められる内容が変化するのは世の中が高度化するからです。一般的な能力では満たされないということは、一般的な能力は代替されてしまうからです。たとえば、AI導入により現場では、ミスはなくなり、継続的に仕事をしてくれて、結果は信頼に値します。基本機能も十分満たしており、スピードは人間より速くなります。

そうなると人間に求められる能力は、問題発見力、予測、革新性、決断だけになっていくのです。情報収集とありますが、情報収集後の編集力が問われることになるでしょう。正社員になるにはハードルが高くなり、正社員の数は減少していくと考えています。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,885投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆