急に結果が出る
「急に結果が出てきたのです」と報告がありました。長年の推移を知っているので私も驚きました。2年前ほどは逆にドン底。ひどい状態だったのを覚えています。その当時と今を比較しても仕事に対する姿勢、仕事量は変化ありません。変わらないのに結果と評価だけは真逆になっているのです。これは、なぜでしょうか。
タイミングで決まるなら
ビジネスは『タイミングで決まる』という説があります。時流に乗ったときに結果が出続けるのです。
経験がある人も多いのではないでしょうか。
仕事をがんばり続けても結果がほとんど出ないときもあれば、立て続けに結果が出て評価されることもあるからです。おそらく、タイミングが重なって結果と結びついたのでしょう。
たとえるとわかる
たとえるとわかりやすい。ヨットが前進するとき
・追い風
・向かい風
ではスピードが違います。
追い風ではスピードが出て進行方向に直線的に進んでいきます。向かい風のときは、ジグザク走行で進行方向へ向かおうとします。前には進むのですが時間がかかります。
このように同じヨットで進もうと思っていても風の種類によってゴールまでの到達時間に差が出るのです。
もうひとつの風
風には追い風と向かい風の他にもうひとつ種類があるのはわかりますでしょうか。それは「無風」です。何をどのようにがんばっても前に進まない。高性能なヨットや大型ヨットに切り替えても進まない。これが無風状態です。
10年に1度の大不況では「無風」状態になる業界が多数出てきます。無風では何をしてもヨットは進まないので無力感を感じるのです。
まとめ
風向きという時流の種類を知っていると客観的な判断ができます。無風のときは前に進むには待つしかありません。しかし、待つ時間に何もしないのはムダなので、レベルアップをしておくのが正解。個人ならスキルを磨く、組織ならば改善に手をつけることです。
向かい風のときは、少しでも進むことを意識します。進む距離と時間を気にしすぎると疲弊します。どちらかといえば、黙々とこなすイメージです。追い風のときは力を抜いても勢いよく進んでいきます。このときに注意することはひとつだけです。「アクセルをゆるめるな」だけです。何もしなくても進んでしまう状況ですが、こんなときこそフルスピードで進むのです。休憩する時期ではありません。
このように自らの環境を時流という切り口で眺めることは戦略を考えるうえでは大切な要素だとわかります。会話でも風の種類で伝えると理解を得られるのではないでしょうか。
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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,891投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆