オンラインのみ
上場会社の株主総会の季節になりました。今年からオンラインのみの株主総会をする会社が出始めたのが特徴です。株主に対する連絡や報告についても今までは郵送していました。それが今後は紙報告書からデジタルへ移行するようになります。
今までオンラインだけの株主総会がなかったのが不思議ですが、オンラインだけで開催されるのが普通になればリアル開催なんて選択肢として思い浮かばなくなるのでしょう。これが、オンラインというよりバーチャルへの移行です。こうした部分からオンライン化は進んでいきます。
場所の定めのない株主総会(バーチャルオンリー株主総会)に関する制度
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/keizaihousei/virtual-only-shareholders-meeting.html
決算資料
上場会社が発信する決算資料を見ているとその会社の考え方や方向性が分かります。特に決算説明資料(決算補足資料)と呼ばれるスライド資料の作り込みが各社全く違うので見ていて興味深いです。
例えば、株主の中で個人株主の割合が多い企業ほど説明資料のスライドは簡潔でわかりやすいです。プレゼンテーションの基本に忠実で1枚あたりの文字数に制限を設けています。一般的には13文字までなのです。
逆に小さな文字で懇切丁寧に文章をスライド資料に書き込んでいる企業も見受けられます。この場合、説明する量が多ければ多いほど良いと思っているのでしょう。スマホから決算資料を見るとわかりますが、小さな文字でびっしりと書かれたスライド資料は読む気がしません。スマホ対応する必要もないと思っているのかもしれません。
まとめ
株主総会は資料も開催もアナログが主流。ライブ配信を同時に行うケースは増えましたが会場とオンラインと同時開催です。オンラインだけの株主総会はまだ数えるほどしかありません。それが半分ずつになり、最後はオンラインのみになっていきます。それは遠い将来ではないような気がします。株主総会で直接会場に行きたいと思う人が徐々に減っていくと考えているからです。報告を受けるだけならオンラインで問題ないのです。発言をしたい場合も同様です。直接マイクを通して発言するのではなく、チャットなどで気軽に質問した方が進行がスムーズになることもあるでしょう。逆に質問が増えすぎてしまうマイナス点も発生するかもしれませんが、本来の株主総会の趣旨から考えれば健全な形だと思います。
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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,908投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆