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ミスを減らしたいがダブルチェックでは減らないのはなぜ

ミスを減らしたい

仕事においてミスを減らすことは命題です。業種によっては生命に関わるのでミスをしてはならない仕事も多いのです。しかし、ミスを減らすために行われている施策は有効なのかわからないことがあるのです。ミスをした後に再発防止策を考えますが、当人たちからは「注意する」「気をつける」といった反省文になりがち。もう一歩進んだ再発防止策でも「2重チェックする」「3重チェックする」といった内容も見受けられます。では2重チェック(ダブルチェック)をすればミスが消滅するのでしょうか。

ダブルチェックの有効性を再考する (厚生労働省資料)

https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/shikoku/kenko_fukushi/000085434.pdf

ダブルチェックの種類

ダブルチェックにも種類があります。

  • 同時ダブルチェック
  • 時間差ダブルチェック

の2つがあります。

同時ダブルチェック

同時ダブルチェックは2人の人が同時に確認をする手法です。同時に読み上げながら確認をしたり、ひとりが読み上げながら、もうひとりが確認をすることもあります。もしくは、ひとりが読み上げた後にもうひとりも同じ内容を読み上げることもあります。

時間差ダブルチェック

時間差ダブルチェックは、ひとりがチェックしてから時間の経過があり、別の人がチェックをする手法。すべての作業が終わってから別の人がチェックするパターンが多いのではないでしょうか。

無効なダブルチェック例

こうしたダブルチェックをしたのにも関わらずミスが発生することがあります。その失敗事例から無効なダブルチェックのパターンが導き出されています。次の4つです。

  • うっかり
  • 失念
  • 思い込み
  • ルール違反

ミスが発生した事象を分析すると、ほぼこの4つのパターンが見受けられます。わかることは、ミスは初心者だけに限られるわけではなく、ベテラン、熟練者にも発生するということ。そこだけは押させておきたいポイントです。

シングルチェックに戻しながら

ダブルチェックが無効なパターンがあるのがわかったので、シングルチェックに戻す領域が出てきています。そのとき、機械による機械チェックを組み合わせています。融通が利かない機械を導入することでミスを防ぎます。わかりやすいところでは、スーパーやコンビニのレジがそれに当てはまるでしょう。お釣りが自動で出てくるようになっています。

リスク補償

リスク補償(リスク・コンペンセーション)という理論があります。ミスを防ぐ対策が取られると、なぜかリスクギリギリまで行動してしまうのです。「きちんと対策されているので」といって確認作業に対して真剣さが不足する現象です。対策をすればするほど、注意を怠ってしまうのです。この点だけは理解しておきたい部分です。

リスク補償 compensation とは
人々が通常、知覚されるリスクのレベルに応じて行動を調整し、より大きなリスクを感じる場合はより注意深くなり、より保護されていると感じる場合は注意を怠ることを示唆する理論です・・・例として、車両にアンチロックブレーキが装備されている場合、運転手が前方の車両に近づいたことが観察されています。(機械翻訳)

https://en.wikipedia.org/wiki/Risk_compensation

まとめ

ダブルチェックに取り憑かれると、すべてのチェック項目をダブルチェックしましょう、となってしまいます。しかし、現実的ではありません。チェックをする時間帯が重なり、業務に遅延が発生してしまうからです。そのため、部分的にシングルチェックに戻す動きがあります。下記に事例をあげておきます。

ダブルチェックは、独立したダブルチェックであること、賢明な方法でダブルチェックをすることで有効性が発揮されます。そのため、自分たちの業務の中でどの部分だけをダブルチェックとするのかがポイントになると感じます。

ダブルチェック・シングルチェック

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,933投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆