ネガティビティバイアスとは

心理学用語の中に「ネガティビティバイアス」という言葉があります。ポジティブ情報よりネガティブな内容の方が記憶に残りやすいこと。ネガティブな方に注意を向けやすいことを指しています。つらい思い出の方が思い出すときに鮮明なのも、そのひとつです。

ネガティビティバイアスとは、
人はポジティブな情報よりもネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶にも残りやすい性質を持つことを表す心理学用語です。 たとえば個人の過去の記憶でも、幸福な思い出より辛い経験のほうが鮮明に記憶される傾向があります。

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最近は

最近はネガティビティバイアスをもとにマーケティングが仕掛けられているのに気がつきます。たとえば、ネガティブな場面が多い作品の方が売れると言われているマンガ界。大ヒット作品を振り返るとネガティブな場面が続くストーリーだということに気がつきます。

これは、作者が明確に述べていますがネガティブな方が売れるのです。

音楽の世界も同じ。ポジティブな音楽よりネガティブな音楽の方が売れやすいと言われているからです。共感されやすく、しかも深い共感を得られるからでしょう。これも作曲をされる方が明確に答えているのを聞いたことがあります。

話題にしやすい

また、雑談を振り返るとわかりますが、ネガティブな話題の方が話しを切り出しやすいですし、盛り上がることもあります。ポジティブな話題は自慢に見えるため、話題に出しにくいと思われます。

まとめ

心理学はマーケティングに応用されています。それが善だとは思いませんが利用されているのは間違いありません。snsの投稿を見ても、ネガティブ発言を用いて意図的に拡散させる動きもあるからです。炎上商法だけでなく、ひとりごとであってもネガティブ情報を用いることで同情を誘っている事例などです。

このように考えてみると、ポジティブシンキングになるのは、ポジティブなコンテンツに触れることも大切ですが、ネガティブ情報に接する時間や接する量をコントロールすることだと感じます。ネガティブをゼロにする必要はありませんが、バランスよく調整したいところです。

書籍やマンガ、メディアや映像など、コンテンツはあふれています。自分の意志がはっきりしなければネガティビティバイアスをベースにしたマーケティングに巻き込まれてしまいます。その仕掛けに気がつきながら、自分の思考を調整できるようにしておきましょう。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,932投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆