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客単価は上がっているが市場規模は縮小したまま

客単価が上がった

美容室の客単価がこの2年間で上昇しているデータが出てきました。データを見るときは、その根拠が正しいのか、判断が正しいのかを確認したいところ。今回は、このデータをどのように読み取るのか考えてみたいと思います。

美容室の客単価、コロナ下で上昇
1割高、明るい髪染め人気 マスク時代の自己表現

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63160180T00C22A8QM8000/

気になるポイント

まず気になったのは、このデータ元は美容室に通っている人たちだけ調査をしているのではないか。この2年間で美容室に通うのをやめた人たちは含まれないのではないか、という点です。その点はわかりたせん。美容室に通うのをやめてしまった人がいるのを聞いていたからです。割合としては少ないですが、そのデータが入っていると結果に影響してきます。

もうひとつ思ったのは、美容室に通い続けている人たちの一回当たりの単価が上がっただけではないのか、ということ。年間で通う回数は同じなのか。その点がわかりません。年間の回数が減っているならば、一回当たりの上がるのは不自然ではありません。

美容センサス2022年上期
男女の客単価が過去最高値を更新
2020年:6,846円
2021年:6,930円
2022年:7,345円

https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/census/2022-1st-half/38792/

マーケットサイズの変化は

確認のためにマーケットサイズ(市場規模)を見ていきます。マーケットサイズは、2020年より小さいまま。2021年と2022年推計は2020年より市場規模が減っているのです。
(2020年:1.40兆円→2021年:1.29兆円→2022年推計:1.34兆円)

客単価は上がったが市場は縮小

マクロ(全体)で見れば市場は縮小したまま。しかし、ミクロ(細部)を見れば一回当たりの客単価は上昇。そんな姿が見えてきます。ここがデータを解析するときのポイントです。客単価が上がるのであれば市場規模も増加するのが健全な姿です。そうでないときは、イレギュラーなことが発生していると思って間違いはありません。

中央値がないと判断できない

中央値があると判断しやすくなります。平均値はあくまでも平均。単価が極端に高額な人がいると客単価平均は上がってしまうからです。その点、中央値はわかりやすいのです。
(中央値とは:順位が中央である値のこと)

まとめ

こうしたデータは数値の算出方法にも周囲が必要です。数値を意図的に増減させることもできないわけではないからです。そのため、読み取る側も、そのまま鵜呑みにするのではなく他の視点から確認作業をすることです。そうすると、データの理解が深まり、市場の状況を精度高く読み取ることが徐々にできるようになるのです。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,952投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆