デジタル導入率に注目する理由

学校教育のデジタル化には以前から注目しています。学校のデジタル化率によって今後が予測できるからです。特にデジタル教科書の普及が進むと、ペーパーレスが本格的に進みます。すぐにペーパーレスになるのではなく、5年後、10年後に今の学生が働き始めたとき、世の中が一気にペーパーレス100%が実現するでしょう。

教科書が紙の書籍、ノートで勉強を経験した人は、働き始めてもノートが手離せない。書籍も紙の本で読みたくなるのです。しかし、デジタル教科書で育ったらノートや手帳を使うことはなくなるのです。

デジタル教科書導入率

学校のデジタル教科書の普及はエリアによってまだバラツキがあります。高いところで50%程度の普及、低いところは20%程度。予想していたより差が開いています。

また、小学校、中学校、高校でも導入率に違いが出ています。小学校、中学校は40%前後なのですが、高校は6%しかありません。なので、現在の高校生(2004年生まれ、2005年生まれ、2006年生まれ)前後の世代はまだデジタル教科書を経験していない。その前提で覚えておくといいでしょう。

デジタル教科書、
公立校導入35%:都道府県別で最も高いのは和歌山と福岡の49.1%。最も低いのは香川の19.9%だった。学校種別の割合は、小学校39.9%、中学41.0%、高校6.5%、特別支援学校15.6%となり・・・

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63976370R00C22A9CT0000/ 『デジタル教科書、公立校導入35%:日本経済新聞』

デジタルは場所の制約がない

新幹線の中でタブレットに向かってペンを走らせる姿。おそらく絵を描いているのでしょう。場所の制約もなく、道具の制約もない条件で絵を描くことができるのは楽しいはず。集中して描き続けています。

音楽づくりも同様。タブレットがあれば、どこでも作曲ができ、編集まで可能。映像関係もスマホだけで対応できます。読書も仕事もデジタル化によって場所の制約がなくなりました。移動しながら仕事ができるのは快適です。この便利さを経験した世代が後から紙ベースの資料に進むことはないと考えています。

まとめ

すべての仕事をデジタルでこなすという本当のデジタルネイティブ世代の出現はもう少し先になりそうです。ということは、アナログとデジタル混在期間がまだ続くのです。企業にとっては、アナログとデジタルの両方に対応しなければならず、手間とコストがかかります。デジタル化に完全移行した後は、すべての仕事がミニマムで回すことができるでしょう。その方が経営も楽になるはずですしコストも最小限になっていくと予想しています。

——————————-
ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,983投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆