合理化が進むと

人員の合理化を進めたためにリーダーが現場に出続けており、重要だが緊急度の低い仕事がまったく動いていない組織もあります。停滞しています。いわゆる現状維持です。今後、コストのことを意識する経営になると、人件費が高いといって人員の合理化を進める組織も増えてくるでしょう。でも、しかし、です。

それだと収益が上がると思いますが成長は望めなくなります。また現場がギリギリなので1人でも休んでしまうと仕事が回らなくなります。お客様に迷惑がかかり、実際にはお客様が離れていっていることが見受けられます。

解釈がずれる

お客が離れていっていることをリーダーや経営者の方が気がついてない場合もあります。その場合、状況としては最悪です。なぜこのようなことが発生しているのでしょうか。

見受けられるケースとしては、お客様対応する営業担当などの部門の人数を減らしたので、社内に向けて
「お客様への対応は基本的にお客様から連絡があった時だけ対応すれば良い、こちらから働きかけをする必要はない」
と説明しています。これを聞いて担当者はどのような判断をするのか。

この場合、担当者はお客様からの連絡や問い合わせ、注文の連絡に対して、「忙しい」ので断ってしまうことがあるのです。連絡問い合わせに対応すれば良い、という説明を「断ってもよい」と解釈してしまうのです。このケース、稀なケースではなく何度も見かける事象なのです。お客様は「非常に対応が悪くなった」と感じています。

まとめ

経営はバランスですが、余裕がないところで極端なことを求めてしまうと最後に破綻することもあります。組織が崩壊するのか、ビジネスが崩壊してしまうのか。そんなリスクを抱えている組織を見かけ始めたので、今後増えていくのではないかと危惧しています。

直近の結果も大事ですが、将来性のない選択は現状維持から後退へと向かいます。合理化をしている企業は、合理化スタート時に減収増益になり成功したと感じるようです。1人当たりの利益額も増えたと報告すると思いますが、その後が続くとは思えません。そこに増える根拠がないからです。合理化という言葉は使い勝手の良い言葉ですが、その意味を履き違えると結果は大きく分かれてしまうと思います。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,986投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆