見えなかったことが見える
見えなかったものを見えるようにする。デジタル化の醍醐味です。DX(デジタルトランスフォーメーション)とは単なるデジタル化ではない、デジタルで考えることで新たな形をつくり出すこととされています。しかし、そのような内容で理解されておらず、しかも成功事例も少ないので、デジタル化のためにデジタルツールを採用することばかりになっています。しかし、それで最初のプロセスは良いのです。見えなかったものが見るようになるからです。たとえばこのようなことが可能になります。
- 全体像をつかむ
- コストを詳細把握する
- 進捗がリアルタイムでわかる
- 遠隔で状況がわかる
上記のようなことが実現するだけで効率が上がり、生産性が向上します。
東京都の取り組み
東京都の財政について可視化されました。「伝わらないものを伝わるように」が合言葉だそうです。こちらのページになります。
(東京都)都財政の見える化ボード
https://www.zaimu.metro.tokyo.lg.jp/zaisei/dashboard.html
5つの分野で見える化が実行されました。そのまま企業の見える化にも応用できる内容です。
経営は透明性の追求になる
デジタルの世界になれば隠すことはできません。ほぼ不可能になります。これから時間の経過とともに透明性を追求されることになるのです。経営も透明性を追求されていくのは10年以上前から見えていました。隠しごとをすればするほど疑問を持たれる企業になってしまう。レッテルを貼られます。
上記の東京都のように、①予算、②事業部評価、③決算、④財務諸表といった内容を社内に開示することは全体像の理解をスタッフに求めることになるので、かえって方向性がひとつにまとまりやすくなります。一気に開示することはないですが、数年間かけて徐々に透明性を追求していくのがベストです。
まとめ
透明性から逃れられない。これは企業だけでなく個人でも当てはまります。デジタル化は透明性とイコールだと個人的には考えています。その流れは今も変わりませんし今後も変わらないでしょう。逃れられないことは先回りして進めておくことだと感じます。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆