気がきく人、きかない人

気がきく人、気がきかない人。仕事では気がきく人が重宝されます。結果を出せる人だからです。社内でも、気がきく人を増やしたい、気遣いのレベルを上げたいという要望はよく耳にします。

レベルアップのポイント

では、気遣いレベルアップさせるには何を教えたらいいのでしょうか。「気がきく人になれ」と言っても、その通りに成長することは少ない。後から「ここに気を配れ」と教えても変わらない。苦労しているリーダーもいるようです。そんなときに教えるポイントがあるのです。

そもそも気遣いレベルの低い人の課題は

  • 察知能力
  • 推測能力
  • 他人の感情読み取り能力

の3つ。この能力を向上させることでレベルアップします。

察知能力とは、人の行動によって感情を察知すること。たとえば、不快な気持ちを行動で表現するのを察知して「何か問題があるのでしょうか」と質問できること。行動から感情を察知できる能力といえます。

推測能力とは、他人の感情を推測できる能力のこと。他人の感情のパターン認識になります。

他人の感情読み取り能力は、表情から真の感情を読み取る能力のことです。表情は真の感情を表していないことがあるのが人間の不思議な側面。表情から裏の心情を読み取ることができると気遣いができるようになるのです。

具体的成長方法

この3つのポイントをどのように向上させるのか。そこに悩むマネージャーもいるようです。教えるコツは伝えるのではなく、考えさせること。ケーススタディではないのです。事例を教えても再現性が低い領域なので、推測させる機会を増やすことです。「あの人はいま、何を感じてる?」と質問を投げかけることで新たな思考回路が生み出されます。

新たな思考回路が成長

教育とは新たな思考回路が生み出されることです。既存の思考回路では成長はあまりありません。自分自身で新たな思考回路はなかなか生み出されないので、マネージャーからのはたらきかけが成長をうながすのです。教えるのではなく、考えさせる、予測させる質問を投げかけることです。

まとめ

教えることで習得できる能力は座学で終了できます。やっかいなのは、新しい思考回路をその人の中につくりだすプロセスです。伝えても新しい回路は生まれてきません。回路を新たに創出できる機会をつくり出すことがマネージャーの責務となるのです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆