世界のリスクランキング
「地政学リスクを専門に扱うコンサルティングファームの先駆け」であるユーラシア・グループが毎年発表しているトップリスク2023。詳細はここから見ることができます。https://www.eurasiagroup.net/issues/top-risks-2023
詳細レポートPDFはこちらになります。https://www.eurasiagroup.net/files/upload/EurasiaGroup_TopRisks2023.pdf
日本語にすると3万文字超の内容になっており詳細な内容になっています。
英語版PDFの場合、日本語で読むには
①Googleドライブにアップロード
②アップロードしたファイルを右クリック→アプリで開く→Googleドキュメント をクリック
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④言語「日本語」を選択して、「翻訳」ボタンをクリック
すると、別ファイル(Googleドキュメント)が開き、翻訳された日本語文章が表示されます。覚えておくと便利です。
トップリスク10
トップリスクの内容は下記の10個があげられています。読んでいて気になったのは8位の「分断された米国」についてです。もともとトップリスクの上位に米国が入る予定でしたが2022年11月の中間選挙の結果から危機へ進むのが止まったと判断。下位の8位になったそうです。ただ4位のインフレに関しては米国も関係があるので米国の危機が少ないとは感じません。ロシア、中国、米国からは目が離せそうにありません。
1位 | Rogue Russia | 悪党になったロシア |
2位 | Maximum Xi | 最大化する中央集権的中国現政権 |
3位 | Weapons of mass disruption | 大量破壊兵器 |
4位 | Inflation shockwaves | インフレの衝撃波 |
5位 | Iran in a corner | 激動のイラン |
6位 | Energy crunch | エネルギー危機 |
7位 | Arrested global development | グローバル開発の停滞 |
8位 | Divided States of America | 分断された米国 |
9位 | Tik Tok boom | TikTokブーム |
10位 | Water stress | 水の一時的危機 |
ランク外
ランク外では
・EU政治的機能不全
・台湾危機
が取り上げられています。リスクの大きさから見ればランク外になるのかもしれませんがリスクがないわけではありません。
まとめ
地政学は最近注目されています。地政学と経済学がひとつになり「地政経済学」として語られることが増えたのです。経済が単体で動いているのではなく地政学的観点から経済を見る方が正確性が高くなると考えられているからです。
また、このトップリスクから見えることがあります。米国Apple社はiPhoneの製造拠点を中国からベトナムへ移転させようとしています。これも中国リスク、台湾リスクを回避するためだと思われます。台湾の半導体メーカーも製造拠点を海外へつくることを一気に進めているようにも感じます。慌ただしい動きのときは企業側が大きなリスクを感じているからではないでしょうか。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆