快適になるデータ量増加

データ通信の速度が速くなっているのは実感しています。速くなると時間あたりのデータ量が増加するので利用している側は快適です。瞬時に手に入れたい情報や画像、映像を見ることができるからです。この仕組み、人間にも当てはまるのではないでしょうか。人の場合は、流れるデータ転送量が増加することで処理能力が高くなると考えています。その点について考察してみます。

伝送路容量とは

電気工学では伝送できる情報量の上限を「伝送路容量 Channel capacity」と呼んでいます。この値が小さければ情報の伝送には限りがあるのです。情報の伝達だとイメージしやすいのですが、人の伝送路容量の場合はどうでしょうか。ちょっとイメージがつかないケースもあると思います。

伝送路容量 (Channel capacity)とは
電気工学、計算機科学や情報理論において通信路に対して定義される量であり、通信路を介して確実に伝送できる情報の量の上限である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%9A%E4%BF%A1%E8%B7%AF%E5%AE%B9%E9%87%8F

人の伝送路容量とは

人の伝送路容量とは何でしょうか。頭の中に流れる伝送量が多いことですが、これを定義すると下記のようになると考えています。

  • 情報収集速度が速い
  • 瞬間に得られる情報量が多い

このように考えると、情報を得る工程において伝送路容量が大きい、小さいと分かれていくようです。たとえば、ビジネスにおいては視察をすることがあります。そのとき、見ている景色が一緒なのに得られる情報量が人によってちがうことに気がつきます。目から入る情報量がちがうのでしょう。人は広い範囲を見ているようで見ていません。視野の中でもある一点を見ているだけなのです。得ている情報量が多い人は視点をいくつもずらしながら見ています。そうすることで時間あたりの情報量を増やしています。

まとめ

忙しくなっている現代人。タイムパフォーマンス(タイパ)が注目されるほど「時間不足」に陥っている状況が想像できます。時間あたりのパフォーマンスを上昇させるにはこの伝送路容量を上げることもひとつの方法です。人は2つのことは同時に考えることができませんが、1つのことを処理する速度は上げることができます。情報処理スピードを上げて時間あたりの得られる情報量を増やすことが今後の課題になりそうです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆