戦後史から

戦後のことを調べています。戦後の財政悪化、インフレ、戦時中に発行した巨額国債の処理についてをテーマに時間がある度に調べています。最近読んだ『戦争財政の後始末』には財産税について詳細に書かれてありました。一時的な税収不足を補うために財産に課税したのです。累進課税の内容でした。1回だけの課税で特別に行ったことです。しかし、最低でも財産の10%を徴収されており、累進課税なので最高だと70%の課税になったようです。戦時中に「戦後はインフレになる」と予想していた人が土地を購入し難を逃れようとしていたが、この財産税によって財産を守ることができなかったという談話を聞いたことがあります(真偽不明、単なる噂かもしれません)。

未経験だから

経験から得るものは大きいですが時代の変動期は経験していないことが発生するのです。リーマンショックが発生したときもそうでした。100年に1度のイベントが発生したと言われたものです。しかし、今後はそれ以上のことが、発生しないと言い切れるわけでもありません。今後は発生しないという証明はだれもできません。心配は、ほどほどでよいと思いますがシミュレーションだけはしておきたいと考えています。そのため、未経験のことは過去の歴史を知っておくと損はありません。特に100年前からの近代史がカギになると考えています。そのあたりの研究論文は得られるものがあります。

パターンがわかる

複数の文献を見ていくと法則性やパターンに気がつきます。財政が実質破綻していた1946年以降の戦後に何が発生したのかを見れば、政府が選択できる政策も限られるのがわかるのです。日本だけでなく海外でも事例のあることなので、対応プロセスが同じような形に収束するのも見えてきます。また処理にかかる年数やどこから回復するかも理解できるようになります。実際にそうなるかはわかりませんが、パターン認識できれば予測することも可能になるのです。これがまったく想像もできない状態だとフリーズするだけです。他責に陥ったりもします。少し早い気もしますが遅いよりはいいと感じます。

まとめ

こうした話題については景気のわるい話に聞こえるかもしれませんが、単に過去研究だと考えれば暗い話でもありません。戦国時代の話が好きな人はまわりでもいますが近代史に興味がある人は見かけません。個人的には日本で株式会社が誕生してから今までの期間が最も興味があります。そこに着目してもいいのではないでしょうか。今後を予測するには貴重な内容だと感じます。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆