夜の習慣が戻らない

WHOが新型コロナの緊急事態宣言を終了を発表しました。実に3年と3ヶ月ぶりです。スタート時に収束まで3年かかることを予測していた人はどれだけいたのでしょうか。わたしはまわりに「3年間から4年間はかかる」とスタート時から明言していました。あまり当たってほしくない予想ですが、その通りの時間軸で動きました。1年で終わる、2年で終わると期待していた人ほど、そうならなかったときの「がっかり感」が大きかったようです。こうした予想も期待値だけで判断すると、予想ではなく期待が先行してしまいます。期待が先行すると予想の精度も低くなるので、そのあたりのバランスが大切です。

WHO、新型コロナ緊急事態宣言終了を発表 3年3カ月:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR041XM0U3A500C2000000/

東京の夜の部、夜の外食があまり戻っていません。実際、知り合いにヒアリングしていますが記事のとおりです。現場も同じような現象だと言っていました。特にシニア層の方が戻って来ないようです。近くのお店には頻繁に通っていた人が外出しなくなったようです。

東京の夜の光、コロナ前比1割減 曲がり角の飲食文化:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCA106070Q3A410C2000000/

年齢を重ねるほど習慣を変えたくない

人は年齢を重ねるほど「いつもの」習慣に収束していきます。習慣を変えることが面倒だからです。フットワークが軽かった人が外出しなくなり、以前のフットワークの軽さはなくなりました。これは、外出しないという習慣が身についてしまったのです。今の段階で外出しないことが日常であり、外出することが非日常となってしまっています。逆転したままなのです。

ほんとに軽くない

フットワークに関しては、夜以外でも戻らないことを確認しています。仕事面においてもそうなのです。出社しない生活が慣れている人は出社の必要性を感じないようになりました。そのため、現在でも在宅勤務を希望しています。

人に誘われたときの反応も同様です。以前ならすぐに出かけていた人も今は誘われることに慣れておらず、とりあえず断ってしまうのです。もしくは先送りにしてしまいます。特に嫌で断っているわけではないのですが、なんとなく外出する習慣が思い出せず、家にいる方を選んでしまうようです。

戻るにはあと何年か

3年かけて新しい習慣を構築しました。これが元に戻るには、また3年間かかります。それが普通です。なので、今年中に戻るとは考えない方がいいでしょう。既存の顧客に期待するより、新たな顧客を創造する方を考えるべきだと考えています。再起動、再稼働というより、再出発という表現の方が正しいと感じます。

まとめ

営業活動や出張、展示会に参加される方々が「身体がしんどいです」と同じようなことを言っています。移動範囲も狭くなっていたからです。身体が動かない方に慣れていたのでしょう。こちらも移動範囲を広げ、時間の使い方も思い出しながら身体とペースを慣らしていくことです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆