意見をあるときは「スルー」する術
経営者やリーダーが直面する精神的な強さについてお話ししたいと思います。特に、CEOやリーダーのポジションでは、様々な意見を受けることが日常的にあります。これらの意見は、時には困難な問題解決のヒントを提供してくれる一方で、多岐にわたる意見は、ときどきストレスをもたらすこともあります。そのため、一部の意見をスキーするスキルが重要となります。ここではそのスキルについて詳しく解説します。
スルースキルとは何か?
「スルースキル」とは、ある程度の距離を保ちながら情報を取り入れ、必要な情報だけを受け入れ、不必要な情報をスルー(無視)するスキルのことを指します。これは、情報過多の現代社会で精神的な健康を維持する上で欠かせない能力と感じます。精神的なタフさも大事ですが、スルーするスキルも持っておいて損はないでしょう。
なぜスルースキルが必要なのか?
CEOやリーダーは、組織内外から様々な意見を聞くことになります。これらの意見は、戦略的な意思決定に役立つ重要なフィードバックであることもあります。しかし、全ての意見に耳を傾けていたら、それだけで一日が終わってしまうこともあり悩ましいところ。また、一部の意見は否定的であったり、信念に反したりするものもあり、それらを深く心に留めてしまうとストレスや自信喪失を引き起こすこともあります。それらを防ぐためには、スルースキルがあった方がいいのです。
スルースキルの醸成法
スルースキルの醸成法は次のプロセスがあります。
- 自身のビジョンを明確に持つ:
自分が何を達成したいのか、何が自分のビジョンであるのかを明確にしておくことです。それがあることで、そのビジョンに貢献する意見だけを採用し、それ以外の意見はスルーすることができます。 - フィードバックの源を選ぶ:
信頼できる人物や尊敬する人物からの意見やフィードバックは重要です。しかし、それ以外の人々からの意見は、必要に応じてスルーすることです。精神的にきついときほど「尊敬する人からのアドバイス以外はスルーする」と決めておいてもいいでしょう。 - 自己肯定感を高める:
自己肯定感が高いと、否定的な意見が心にダイレクトに響くことが少なくなります。自己肯定感を高めるためには、何もない状態の自分自身の価値を理解し、肯定感を高めておくことです。 - リラクゼーションと自己ケア:
自己ケアは、ストレスを軽減し、心地よい精神状態を維持するために重要です。リラクゼーションを取り入れ、趣味や運動、瞑想などを行うことで、心身の健康を保つことができます。自然に触れるのも有効です。オフラインの時間を取り、自然環境に身を置く時間を増やすことです。
まとめ
CEOやリーダーとして、すべての意見に耳を傾けることは困難であり、ストレスを引き起こしてしまうこともあります。スルースキルを磨くことで、無用なストレスから守ることができ、不必要なストレスをためることもありません。精神的タフさは、こうした不要なストレスをためないスキルでもあるのです。気になる方は試してみてください。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆