タイプから考える人の特性
職場やチームでの人材の特性を理解し、それを効果的に活用するための「シンキング型」「コミュニケーション型」「リーダーシップ型」という3つの分類が注目されています。3つのタイプで分けて特性を考える方式。
これらのタイプは、人々の強みや特性に基づいており、それぞれの能力を最大限に活かすことで、組織の生産性や効率を向上させることが期待できます。
3つの型
3つのタイプの特性について少し見ていきましょう。
1. シンキング型(Thinking)
シンキング型は思考が先に来る人のことであり、思考力を強みとする人。質問に対しても考えてから答えるタイプ。即答はしないこともあります。また課題に対して、安易に「こうした方がいい」とは絶対に答えない特徴があります。状況を考えたり、シミュレーションをずっとしていたり。そんな特徴があるのです。ただ、面接などでは誤解されやすく、評価が低い場合もあります。質問になかなか答えないからです。しかし、答えを探してから自分の考えを明確に述べるタイプは評価すべきです。
- 特性: シンキング型の人は深い知識や専門性を持ち、その分野での複雑な問題解決に長けています。
- 強み: 高い専門性と論理的思考力を持つため、専門分野の課題に対する洞察力や解決策を提供することができます。
- 適している役割: 研究者、分析者、専門職など、深い知識が求められる職種。
2. コミュニケーション型(Communication)
コミュニケーション型は伝える力や人々と繋がる力を強みとする人のこと。この3つの中ではもっとも想像しやすいタイプではないでしょうか。
- 特性: コミュニケーション型の人は明瞭なコミュニケーション能力を持ち、人々との関係構築や情報の伝達が得意です。
- 強み: 人との繋がりを重視し、異なる意見や考えをまとめ上げ、共通の理解を築くことができる。
- 適している役割: 営業、PR、マーケティングなど、人々とのコミュニケーションが中心となる職種。
3. リーダーシップ型(Leadership)
リーダーシップ型の方は、人々を統率して動かす力を強みとする人のこと。これは先天的ではなく、後天的に培われたケースも入ります。ビジネスにおいては、リーダーシップという特性は後から醸成されることもあり、3つのタイプの中では、育成枠のような感じです。
- 特性: リーダーシップ型の人は高いリーダーシップ能力を持ち、人々を鼓舞し、チームを指揮することが得意です。
- 強み: クリアなビジョンと方向性を持ち、それをチームに伝え、共に目標に向かわせる能力がある。
- 適している役割: 経営者、マネージャー、プロジェクトリーダーなど、人々の統率や方向性を示す職種。
タイプ別はあくまでも
タイプ別に分けて考える方式は種類があります。その都度、内容を確認しながら、どのようなタイプに分けるのか、というパターン認識をしながら蓄積するといいでしょう。どれが正解か、ではなく、どのパターンの分類が当てはまるのか、という考えになると思います。3つのタイプに分けたり、5つのタイプになったり、さまざまな内容で世の中に提案されています。
まとめ
この3つの分類は、人々の強みや特性を理解し、チームや組織の効果的な運営に役立てるために有効でしょう。この分類を活用して、各人の特性を最大限に活かす配置や役割分担を考えることが最適化につながります。しかし、ひとりが3つのうち2つのタイプに所属することもあるので、そのあたりは柔軟に考えた方がよさそうです。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆