健康業界

健康業界はジムが増えているのを見れば市場規模が拡大しているのがわかります。食に関する情報も増えました。数年前からは発酵食品のブームが一時的にあり、規模は大きくないですが定着しています。そんな中、ブラネタリーヘルスという概念を提唱しているのを知りました。視点のちがいを知るためにも取り上げておきます。

プラネタリーヘルスとは

プラネタリーヘルスとは、健康について考えるとき、人の健康を良くするという部分最適ではなく、地球全体で考えるという全体最適の考えです。その根本には、人と地球には相互関係があるという認識。この認識については賛否両論あると思いますがここでは議論しません。健康を考える視点として、①人の健康で考える視点、と②相互関係がある地球まで視野に入れて考える健康、があることを感じてほしいと思います。

「人と地球は別々な存在ではなく、相互依存関係にある」という考えを基盤に、多様な生物が生かし合う生態系を維持し、人を含めた地球全体の健康を実現することを「プラネタリーヘルス」といいます

腸と森の「土」を育てる~微生物が健康にする人と環境~ (光文社新書)

部分最適の限界

部分最適は良いことなのですが最終的には早い段階で限界に突き当たります。なぜなら、健康に関しても人の健康を突き詰めると、食に行き着くからです。食の質を高めるには素材の生育がカギになり、結局のところは自然環境へと行き着きます。自然環境を良くするには地球規模で考える必要がある、というのがプラネタリーヘルスの考えということになるのです。

視野の広さ

必ず視野を広げながら考えていく習慣にすると、こうした規模の大きな課題抽出が可能になります。見える範囲のところで考えていてもボトルネックにたどり着けない場合があるのです。視野の広さが大切と言われるのはこうした理由があるのです。

まとめ

どうして?なぜ?を繰り返して考えなさいと言われたことがあります。最初は意味がわかりませんでした。課題は見えているし、解決もできると思っているときに言われると「なにかちがう」と感じてしまいます。しかし、結局のところうまくいかない事象が発生し反省することになります。まちかっていたのは、視野が狭く、真の課題を見つけられなかったことでした。そんなことを繰り返しながら視野を広げていくと感じます。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆