後継の方が良さそう

新製品の発表はタイミングを間違うと失敗します。1980年代に発生したオズボーン・コンピュータ社のマーケティングミスを語源とした「オズボーン効果(Osborne_effect)」があります。既存製品の発注残がある時期に次の新製品の発表をしてしまった。次の新製品のスペックが高いため、既存製品の発注がキャンセルになってしまい、経営が立ち行かなくなった事例です。

次の新製品の期待値が上がれば上がるほど、買い控えが発生するのです。

オズボーン効果(Osborne_effect)とは、新製品の発表が早すぎることで、現行製品の販売が不振になる現象を指すマーケティング用語です。
1980年代にオズボーン・コンピュータ社が犯したマーケティング上の失敗が由来となっており、同社が「Osborne 1システム」の後継機種を発表した結果、既存機種のキャンセルが発生し、倒産に至ったという通説が語源です

https://en.wikipedia.org/wiki/Osborne_effect

これを応用すると

この買い控えを応用したマーケティング事例があります。他社の製品が新発売されたときに、オズボーン効果を利用したのです。利用したのは、マイクロソフト社。パソコンのOSを出した他社に対して、「マイクロソフトは次にもっとすごいOSを出す予定」とキャンペーンを繰り出したのです。そのため、先にOSを発売した企業の製品を消費者は購入せず、マイクロソフトの発売を待つようになったのです。

結果、マイクロソフトが勝つわけですが、消費者心理を読み取った事例のひとつです。上手にオズボーン効果を利用した事例になるのではないでしょうか。

まとめ

最近のスマホは、新製品の発表タイミングを上手にコントロールしています。早すぎず、遅すぎずに次の新製品発表を行っています。新製品が発売されて、納品がある程度完了するまでは、次の新製品の話題は一切出さないようにしています。社内でも情報統制がされているのでしょう。情報が漏れるのは社内からなので、新製品開発は社内でもトップシークレットになっているはずです。
新製品の販売結果が素晴らしい場合、「タイミングが良かった」と総評されます。ビジネスはタイミングがすべて、と言っている人もいるくらいなので、こうしたマーケティングのタイミングは外せないポイントになるでしょう。

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