2期連続マイナス

内閣府が発表した2023年10月~12月期の国内総生産(GDP)は、前期比年率0.4%減少し、2期連続のマイナス成長となりました。これは、物価高の影響で食料品などの購入が減ったほか、冬物の衣料の販売も落ち込み、個人消費が低迷したことが主な要因です。アパレルの不調は聞いていました。暖冬なので、売れていなかったのです。早期に処分に走ったアパレルメーカーもあります。そのあたりの判断はこの冬は速かったのではないでしょうか。それだけ、景気見通しが予想通りに進行したともいえるでしょう。

内需の弱さが鮮明

実質GDPが減少したのは、個人消費が、物価高の影響で耐久財や食料品や冬物の衣料の販売が落ち込んだからです。物価が上がると消費マインドが下がるのは理解できます。ただ、それがいつまで続くのかが今後のカギです。景気への影響はまだ少ないですが、継続すればするほど、影響が大きくなるのは必至です。1円でも安いところを探し続けています、という人の話も聞きました。価格に敏感になっている人が増えているのを感じます。

今後の見通し

中国株価下落の影響が出始めています。情報開示が遅いので非常にわかりにくいですが、開示されている情報だけでも中国の不調が顕在化されています。中国株価は大きく下落しており、投資家はリスク回避のために日本円に資金を逃避させていると言われています。中国の20代の失業率が高いことや、安い価格帯の小売が人気だという情報は公開されています。

そんな海外と比較すると、日本は安定感があります。大きな暴動も発生せず、治安も良い。インバウンドは活発になっており、今後も大きな発展はないが、安定性だけは評価されていると感じます。低め安定の国であり、大きな変化がないことが再評価されていると思います。

まとめ

2期連続のマイナス成長は、日本経済の弱さの側面になります。それがすべてではありませんが、一面を表しています。マクロはそのような評価になりますが、ミクロはそうではありません。マダラになっており、良い企業とそうでない企業の二極化が顕在化しつつあると感じています。実際に、ここには書けませんが、マイナスの結果も耳に入ってきており、厳しい現実だと思います。メディアに出ない情報もキャッチしておかなければならないと感じる次第です。

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