「あうんの呼吸」を超える

プロジェクト管理において、リーダーの仕事の割り振り方はチームのパフォーマンスとモチベーションに大きく影響を及ぼします。特に、急な仕事の振り分けや、途中での担当の変更は、メンバーの混乱や不満の原因となり得ます。これは、リーダーが無責任な姿勢をとっていると受け取られかねない状況です。

日本の職場では、長らく「阿吽(あうん)の呼吸」が重要視されてきました。これは、指示が明確に出されなくても、メンバーが状況を察して適切に行動する文化を指します。しかし、この非言語的コミュニケーションは、全ての人が習得しているわけではなく、特に新しい世代の職場では成立しづらいという現実があります。

明確な仕事の振り方

多様なバックグラウンドを持つメンバーが一つのチームで働くことが増えていくのが今後の流れです。価値観多様化の流れです。そのため、仕事の振り方にも変化が求められています。明確性が重視され、
・仕事の内容(どこからどこまでなのか)
・期限(年月日だけでなく何時までなのか)
・責任の所在(全責任、部分責任、責任なし)
などをはっきりと伝えることが、チーム全体の透明性と信頼性を高めることにつながります。あいまいな表現を避け、仕事のスコープを明確にすることで、メンバーは自身の役割を正確に理解し、効率的にタスクに取り組むことができるのです。

リーダーの姿勢

リーダーはメンバーからのフィードバックを積極的に受け入れ、コミュニケーションを円滑にする姿勢を保ちたいところです。定期的なミーティングで進捗状況を共有し、問題が発生した際には速やかに解決策を模索することで、チームとしての一体感を保つこともできます。透明性があり、どのメンバーに対しても同じように接することがポイント。仕事の振り方も、振りやすい人に集中させるのではなく、あくまでもバランス重視で配分するのが理想です。

まとめ

リーダーとしての責任は、単に仕事を割り振るだけではなく、チームの成長と発展を支えることにもあります。明確で責任ある仕事の振り方を通じて、チームメンバー一人ひとりの能力を最大限に引き出し、プロジェクトの成功につなげることが求められています。その振る舞い、行動、言動はメンバーからすべて見られています。不満が出ないようにしたい部分です。

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