インフラツーリズムとは
ダムや橋、トンネルなどのインフラストラクチャー(公共施設)を観光資源として活用する「インフラツーリズム」が注目を集めています。通常なら観光の対象とならない施設を見学する新ジャンルの観光のカタチです。どうして、こうしたインフラツーリズムに申し込みたくなるのでしょうか。おそらく、普段は入ることができない施設なので、見学するという行為に「希少性」が発生していると考えています。世の中に希少性が減少しているので、限られた人数しか見学できないという体験が興味をそそるのでしょう。
インフラツーリズムとは、ダムや橋など暮らしを支える建築構造物を間近や内部で見学する観光スタイル。政府は観光立国実現の一環で2013年に推進を打ち出した。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO79757470T00C24A4L83000/
代表例
インフラツーリズムの代表的な事例として、富山県の黒部ダムが挙げられます。日本最大級のダムである黒部ダムではツアーが人気を博しています。巨大な構造物を探検し、ダムの仕組みや建設の歴史について学べる貴重な体験となっています。
東京スカイツリーも電波塔としての機能を持つインフラツーリズムの一例です。そもそも観光地、商業施設併設のエリアですが、インフラツーリズムの一種といえるでしょう。展望台からの眺望を楽しむだけでなく、高層タワーの構造や技術についても知ることができおもしろいです。
首都圏外郭放水路は、洪水防止のための巨大な地下放水路として知られています。普段は非公開の施設内部を見学できるツアーが開催され、迫力ある地下空間が話題を呼んでいます。希少性の高い場所ではないでしょうか。
価値ある遺産
産業遺産や土木遺産といった観点からも、インフラツーリズムは意義を持っています。栃木県の大谷石地下採掘場跡は、大谷石の採掘跡を利用した地下空間で、神秘的な雰囲気が魅力です。人工的ではありますが、価値ある場所だと感じます。
まとめ
インフラツーリズムは、地域活性化にも大きく貢献しています。今まで注目されなかったインフラ施設に光を当てることで、地域の魅力を再発見し、新たな観光客を呼び込むことができるはずです。希少性をどのように打ち出していくのかがカギになります。その点では、お寺などの「7年に1度のご開帳」などは、希少性を感じる内容です。歴史を振り返りながら、魅力を探し、希少性を打ち出していく。この原則は有効だと思います。
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