新しい仕事へのシフトチェンジ

「今後の担当としてこの仕事をしてもらいたい」と伝えているにも関わらず、実際には今までの仕事に偏っており、新しい担当の仕事領域はほとんど実践してもらえていないという報告がありました。これは、よくある事象です。常に複数の事象が同時に報告されており、世の中が停滞していた時期から活動時期へ移行するときには頻出する事例だと感じています。状況としては、リーダーが思い描く、「新しい仕事を8割、今までの既存の仕事を2割」が、現実には、逆転した配分の「新しい仕事2割、既存8割」となっています。

このような現象は、伝えているリーダーに要因があると考えています。その方がリーダーの成長につながり、最終的には理想の組織ができあがると考えています。本人の問題ではありません。本人の問題にすると何も成長はありません。

要因はココ

結果には理由があります。今回の事象の要因は、リーダーが目的を明確に伝えていない、新しい仕事の時間配分を具体的に伝えていない、そして結果をすぐに求めすぎているといったことだと感じました。

新しい仕事に取り組むことは、誰にとっても不安を伴うものです。慣れない業務に挑戦することは、最初のうちは時間を要します。リーダーの役割は、その不安を払拭し、新しい仕事に集中できる環境を寄り添いながら構築することです。

具体的には、以下のようなアプローチが効果的でしょう。

  1. 新しい仕事の意義と目的を明確に伝える
    新しい仕事に取り組む理由と、それがチームや会社にとってどのような意味を持つのかを丁寧に説明します。メンバーが「なぜ」を理解することで、取り組みに集中できるようになっていきます。
  2. 時間配分を具体的に提示する
    新しい仕事に8割の時間を投入するように伝えるだけでなく、それが1日のうちのどの時間帯なのか、週のうちの何日なのかを明確にします。しかも、無理のない時間調整をつくり上げることです。ここかなり重要です。スタッフは1人で動くことが普通であり、1人で完結してもらうことになるので、計画段階で進捗が見えてくるものです。
  3. 結果は長期的な視点で評価する
    新しい仕事の成果は、すぐには表れないかもしれません。特に新しい取り組みは「結果は気にするな」「時間をかけて良い」と伝えるべきでしょう。リーダーは、短期的な結果にこだわるのではなく、長期的な視点で成果を設計することです。
  4. メンバーに寄り添い、サポートする
    新しい仕事に挑戦するメンバーには、リーダーの支援が何よりも心強いはずです。定期的に面談を行い、悩みや課題を共有しながら、一緒に解決策を探ります。ときには毎日のように電話することもあるでしょう。メンバーが孤独を感じることなく、新しい仕事に取り組めるよう遠隔でサポートすると進捗スピードが速くなります。

まとめ

新しい仕事へのシフトチェンジは、メンバー個人の問題ではなく、チーム全体で取り組むべき課題です。簡単な言葉で表現すれば、メンバーの行動結果はリーダーの責任。理想通りに動いてもらえないのは、リーダーの力量不足です。メンバーの力量ではありません。その点だけは外せないポイントだと思います。

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