マンション購入時に
東京のマンション価格が上昇し続けています。マンションの価格は年々上昇の一途をたどり資産価値が高いと認識されているようです。このような状況下で、マンションを購入しようとする人は、夫婦でペアローンを組む割合が増加しているのが最近の特徴。気になるところです。
ペアローンとは、夫婦がそれぞれ別々のローン契約を結ぶことで、最大限の借入額を確保することができる仕組み。従来の単体でのローン契約と比べ、借入額を増やすことが可能となるため、高額なマンション購入に向けた資金計画で選択されているローンです。
過去最高
実際に、東京でマンションを購入する際にペアローンを選択する夫婦の割合は、過去最高水準に達しています。住宅ローンに関する調査によると、首都圏でマンションを購入した人のうち、33%がペアローンを利用していることが明らかになりました。これは、マンション価格の高騰に伴い、単体でのローン契約では必要な借入額を確保できない夫婦が増えていることを示唆しているのかもしれません。
別のローン
ペアローンの仕組みを詳しく見ていくと、夫婦がそれぞれ個別にローン契約を結ぶことになります。つまり、夫婦で合計2つのローン契約を持つことになるのです。これにより、それぞれの収入や信用情報に基づいて審査が行われ、それぞれに適した借入額が設定されます。その結果、単体でのローン契約と比べて、最大の借入額を確保できるケースもあるのです。
しかし、ペアローンには注意すべき点もあります。借入額が大きくなるということは、それだけ返済額も大きくなるということを意味します。夫婦の収入が安定していない場合や、将来的な収入の見通しが不透明な場合には、返済が困難になるリスクがあります。
検討プロセス
そのため、ペアローンを選択する際には、慎重な検討プロセスがあった方がいいでしょう。夫婦の収入や将来設計を十分に話し合い、返済計画を綿密に立てることが重要です。また、万が一の事態に備えて、シミュレーションすることですが、10年に1度しか発生しないような確率の低いことも想定してみることに意味があると思います。リスクについては、下記で取り上げます。
リスクはある
人間は何をしてもリスクがありますが、マンション購入が高額商品なのでリスクも大きくなる傾向にあります。そのため将来発生する可能性のあるリスクは知っておくべき。発生率が低いことも、理解しておくと発生時に慌てなくて済みます。主なリスクは下記の内容になります。
①金利変動リスク
- 長期間のローンでは、金利変動の影響を受けやすくなります
- 金利上昇時に変動ローンの場合、返済額が増加し、さらに負担が増す可能性があります
②収入減少のリスク
- 失業や病気などで収入が減少した場合、返済が困難になる可能性があります
- 特に、共働きの場合、一方の収入減少が家計に大きな影響を与えます
③資産価値の下落
- 不動産価格が下落した場合、借入金額が資産価値を上回る可能性があります
- 売却しても借入金を完済できない状況に陥るリスクがあります
新築マンション、夫婦ペアローン拡大 金利上昇リスクも
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD197WX0Z10C24A4000000/
「ペアローンとは:夫婦が1つずつ計2つのローンを契約する」
まとめ
このように落ち着いて不動産の購入検討すべきなのですが、時間がないケースもあり、見切り発車になってしまうこともあるでしょう。なので、限られた時間内で最大限のシミュレーションをしておくことだと思います。購入は決定している場合もあるので、その場合でもその後の選択肢を見極めておきたいのです。不動産を負動産にしないことだと感じています。
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