セールス用語

セールスの新語がいくつも出てきています。ただ内容を見ると、以前から提唱されている内容とほぼ同じ。基本は変わりません。ただ、見せ方として新しい手法として提案しているので、今後も新語が出てくるでしょう。今回はインテントセールスを紹介します。

インテントセールスとは

最近、セールスの分野で「インテントセールス」という言葉が目立つようになりました。この手法は、潜在顧客の(購買)意欲や興味(インテント)を分析し、それに基づいて販売活動を行うことで、高い成約率を目指す手法のひとつです。

インテントセールスの基本は、顧客のニーズや関心事を深く理解すること。企業は、ウェブサイトの閲覧履歴、検索履歴、ソーシャルメディアでの行動などを分析することで、顧客の購買意欲を推測できます。行動履歴によるアプローチをインテントセールスだと理解しておけばいいでしょう。

行動履歴からアプローチ

顧客の行動履歴からアプローチする方法はマーケティングオートメーションと呼ばれていました。そのセールス領域に関してはインテントセールスと呼んでいるようです。たとえば、顧客が商品の詳細ページを繰り返し閲覧している場合、その商品に関心があると判断できます。このタイミングでパーソナライズされたメールを送信したり、セールス担当者が直接接触することで、成約率を高めることができるのです。

考えてみれば当たり前のことですが、顧客の動向がわかればセールスの確率も上昇する。それがツールによって可能になっているのです。

カスタマイズによる接触

また、パーソナライズされたメッセージを届けることも可能。顧客の興味に合わせて、商品やサービスの情報を個別にカスタマイズして提供する手法です。一人ひとりの顧客に対してカスタマイズしたメッセージを届けるのは、手間のかかることでした。これがAIによって簡単にメッセージや資料が作成できます。それこそがセールスの仕事として確率の高い仕事内容になるでしょう。

特徴

インテントセールスの特徴をまとめてみます。

  1. 顧客のニーズや関心事を深く理解できる
    ウェブサイトの閲覧履歴、検索履歴、ソーシャルメディアでの行動などを分析し、顧客の購買意欲を推測可能
  2. 適切なタイミングでアプローチできる
    顧客の購買意欲が高まったタイミングを見計らって、セールスやマーケティングのアクションを起こすことができ確率が高くなる
  3. パーソナライズされたメッセージを届けられる
    顧客のニーズに合わせて、商品やサービスの情報を個別にカスタマイズして提供することが可能
  4. セールスとマーケティングの連携
    セールスとマーケティングが緊密に連携し、一貫性のあるコミュニケーション、接触することができる

まとめ

インテントセールスで目新しい内容はありません。ただ、理解しておくことは、顧客ごとにカスタマイズした接触、コミュニケーションが可能になっていることです。セールスなら接触するお客様ごとにカスタマイズされたメッセージや資料を作成する時代になりつつあることです。これは、すぐに実現する世界になるでしょう。極端なことをいえば、マーケティング部門は縮小し、セールス部門がマーケティング部門を兼ねることがツールによって可能になるということです。

——————————-
スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆