都内ランチ事情

先日、都内でランチを探していた際、見えてきた一面が興味深いので取り上げておきます。これがすべての事象に当てはまるわけではありませんが、メモとして記録しておきます。このエリアでは、駅そばや牛丼といった500円以下の安価な店舗は、主に男性客が主になっていました。1,000円以上の洋食店は女性客が多く、比較的空いていたのです。この価格帯による客層の二極化は、現代社会を反映しているように感じられました。以前から、1,000円を超えるラーメン屋さんが苦戦しているのを聞いていましたが、同じような内容で、価格帯別ランチ事情の明暗が分かれているようです。余談ですが最低賃金と飲食の価格帯は連動していると言われており、最低賃金を超えると「高い」と感じる傾向にあるようです。ラーメンの1000円の壁は最低賃金を上回った価格だから敬遠されているのではないか、と言われているのです。

安さと手軽さを求めているのか

500円以下の店舗に人が集まる理由をまとめると以下の内容になります。価格と時間と場所のパフォーマンスを考えて選択していると感じます。また、ひとりでランチをする場合、気軽に入りやすいのも、これらの店舗の特徴です。

理由説明
コスパ安価で満腹感を得られるコスパ重視傾向
タイパ重視仕事に追われるためランチタイムは効率的に済ませたい
テイクアウト好きな場所で食べるためにテイクアウトを選ぶ

価格と合う価値

雰囲気や会話を重視する人たちの傾向は下記になります。1000円以上の店舗が支持されている理由になります。

理由説明
雰囲気落ち着いた雰囲気でゆっくり食事と会話を楽しみたい
ミニコース志向メニューが豊富でデザート付きのミニコースが魅力

ミドルがない

ランチにかける金額は500円以下と1000円以上の2つに分かれているのがわかります。ミドルの価格帯は少ない。極端に分かれているのがランチだと感じます。二極化の現象になります。これはランチの価格だけに限らず他の分野でも同じようなことが発生しています。個人消費は露骨に二極化が出やすいと感じます。

この現象の背景には、以下のような要因が影響していると感じます。

要因説明
所得の増減所得の減少が発生しているケース
物価高騰物価高騰により何かを抑制する必要がある場合
個人消費の低迷個人消費4期連続でマイナス成長を記録

まとめ

都内のランチ事情からわかることがあります。決めつけるわけではありませんが、価格と客層の関係性、そして個人消費の動向が影響しているのを感じるのです。ライフスタイルは経済状況の影響によって感情が動き、消費の抑制が発生して行きます。お金がある、お金がない、ではなく、なんとなく「節約しよう」となっていき、お金を使わないモードに入るのです。自宅で過ごした期間が3年あったので、急に外で消費を増やす習慣には戻っていないと実感します。

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