タイムプレッシャー
追い込まれると人は集中力を発揮します。締切が迫るときも集中します。これは「締切効果」と呼ばれ、タイムプレッシャーがかかっている状態で集中力が増加する現象です。スケジュールは適正に配分し、追い込まれることなく進む方がいいのですが、仕事はなぜか平準化せず、忙しい週は過密スケジュールになったり、そうでないときは余裕があったりします。そのため、過密状態のときは集中力で乗り切るしかありません。
頭の中まで
仕事量は他人からはわからないと思いますが、本当に忙しくなると頭の中まで忙しくなります。物理的なスケジュールが過密のときより、頭の中の稼働が過密になると、まさしくオーバーヒートを起こしそうになります。この状態のとき、仕事の内容は
・アイデア系(発想系)
・コンテンツ作成
・企画立案
・戦略系
といったアウトプットの仕事をしています。事前準備が必要だったり、必要な資料を読み込んだり、情報を集めたりしながら、アウトプットしていくことになります。
インプット
アウトプットは、効果的なインプットによって成立します。インプットなしにアウトプットは成立しません。ボキャブラリーの少ない人が語る言葉や話しが貧弱に見えることがあるのではないでしょうか。それはインプットが足りないからです。では、インプットで集中力が高い状態とはどのような感じなのでしょうか。
インプットでは、速読が有効で、そこに集中力が必要だと感じます。ネットからの情報でも動画でも、書籍でも資料でも、速く内容をつかむ、欲しい情報を探し出す能力です。指標としては、
・20分から30分程度で200ページのビジネス書の概要をつかみ
・それを人に語ることができるようになること
を目指します。内容が既知の領域であれば、
・10分間
でそれが可能になるはずです。
アウトプット
アウトプットについては、文章アウトプットを事例にすると、以下のようなステップで集中力を高めていくことができます。
- 5分から15分間、書き続けられる集中力を身につける
- 継続して書けるようになれば、60分(1時間)で4000文字(原稿用紙10枚分、A4横書きなら5枚〜7枚程度)書くことができる
- 大量のインプットの後に、アウトプットする習慣にする(メモする、まとめる、人の説明する)
この繰り返しを継続することで、新しい分野でもアウトプットができるようになっていきます。また、話すときも短く、センテンスがまとまっており、わかりやすいです。逆に、まとまりがなく、ボキャブラリーが少ない人ほど、話しが長くなる傾向にあります。短いと不安になるのでしょう。
定期的に
アウトプットを定期的に行うことしかありません。人に求められたらアウトプットする程度、たとえば月に1回程度しかアウトプットしないか場合では、ちょっと少ないと感じます。能力のある人はその程度でも大丈夫かもしれませんが、もともとアウトプット能力が低い人は、量をこなすことを目標にすべき。わたしも苦手分野だったので、毎日取り組むと決めて13年間が過ぎました。これだけやっても大した実力にはなっていませんが、以前と比較すると格段に能力は上がっているのを感じます。
アウトプットの必要性
アウトプットの必要性は高まっています。単にプレゼンするだけのメリットではありません。企業の将来性を左右することにもなるので、深く理解してほしい部分です。
いまAIを会社に導入することを考えている企業もあるでしょう。その際、データの存在が不可欠です。データ不足(情報不足)のためAI導入したのだが休止した事例も聞いています。そのため、会社の情報をデータ化しておくことが優先事項となります。各自がアウトプットを行い、情報をデジタルで残していく必要があるのです。
アウトプットの方法は多岐にわたります。
- 文字(発信記事、社内ドキュメント、レポートなど)
- 写真(製品写真、イベント写真、オフィス風景など)
- 音声(会議録音、インタビュー、プレゼンテーションなど)
- 動画(製品デモ、社内イベント、会社紹介など)
これらの方法で、日常的にアウトプットを行うようにしてください。
まとめ
頭の中の考えやアイデアを文字にすると将来は分身(ロボット)ができることは予想していました。そのためにこの情報マガジンなどを書いてきたのです。この情報マガジン以外にも大量にアウトプットしており、文字数だけでも数百万文字になるでしょう。このような蓄積されたデータは企業の財産となります。隠れた資産といえます。情報がデータ化されていない企業は今後劣勢になるかもしれません。そのためにも、アウトプットしながら情報蓄積を優先することだと考えています。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆