長期的な取り組みがもたらす喜び

新記録を出すことは、予想外の喜びと達成感をもたらします。特に、長年にわたって継続してきた努力が実を結ぶとき、その喜びは表現できないほどのものです。1年や2年で到達できる目標もありますが、5年、10年という長い期間をかけて達成した成果には、格別の感慨が伴います。これを味わうにはビジネスがいいのではないでしょうか。長年の研究や実験が何度やってもうまくいかないものが最後に成功する瞬間は他にない感情が湧き出てくるものだと思います。

対価だけではなく

ビジネスは労働の対価として給与が支払われています。それを求めて働いているのでそれが当たり前です。しかし、人には感情があるので、給与が高くでも満足するとは限りません。やはりそこに
・やりがい
・喜び
・達成感
がなければ味気ないものになってしまうのです。しかも一度達成するだけで満足することもなく、何度も達成感は定期的に味わいたいと願っているはずです。

ジャンルによって

アートや音楽の世界は達成までに時間がかかるケースがあります。ときには達成までに数十年かかることもあり60代が活躍の場になることもあります。そうやって考えるとビジネスの世界は若干短いのかもしれません。しかし、数年かけて取り組んで達成したことは他者がマネできないので大きな障壁となるはずです。また自分自身への信用につながり、そこから「自信」が生まれてくるでしょう。揺るがない自信へと導いてくれるのです。

利点

数年というサイクルの長期的な取り組みの利点を考えてみます。

  • 深い専門知識を獲得できる
  • 予期せぬ発見や革新の可能性を信じることができる
  • 持続可能な取り組みを意識できるようになる
  • 粘り強さを習得できるので予想外のことが発生しても強い

上記のような利点が生まれてきます。しかし、このような長期的な取り組みができるかどうかは、実は企業文化に大きく左右されます。5年、10年という長いスパンでプロジェクトに取り組める企業と、そうでない企業があるからです。そこにはちがいがあると考えています。

特に大企業では、経営方針や戦略が数年ごとに変更されることが多く、長期的なビジョンを持って一つのことに取り組むのが難しい場合があります。これは、短期的な成果を重視するあまり、真の革新や持続可能な成長の機会を逃してしまう可能性があることを意味します。

一方で、長期的な視点を持ち、スタッフの成長と企業の発展を同時に追求する企業文化を持つ組織(主にオーナー企業)では、より大きな成果を生み出す可能性が高くなります。このような文化は、一貫性がないと実現できない世界です。

まとめ

長期間かけて達成したら、次の目標設定ができるようになりたい。そう考えてきました。人は達成すると満足するものです。そこから成長しなくなる姿も見かけたことがあります。毎年同じことしか取り組まない。新しいことを企画しなくなるのです。そんなときこんな場面を思い出すようにしています。

「今までの中で最高の経験は何でしたか」
と質問されたときに
『次の取り組みが最高になる予定です』
と返答できること。

そこを目指したいと思います。

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