変わらない

労働時間は1日8時間。これは当たり前として認識しています。では、いつから8時間と制定されたのでしょうか。そこまで関心がなかったのですが、調べてみると1947年(昭和22年)から1日あたり8時間だったのです。戦後に制定されたわけです。そこから変化なし。1日あたりの時間数は『8時間』のまま。休日は増えていますので、年間の労働時間は短くなっています。週休3日の企業も徐々に出てきており、ゆくゆくは週休3日が当たり前になっていくのかもしれません。

戦前と戦後

労働環境は戦前と戦後で大きく変わりました。いわゆるサラリーマンが増えたのは戦後になります。戦前は自営の比率が高く、企業で働く方が少なかった状況なのです。企業の沿革を調べてみるとわかりますが、創業は戦前であっても、会社設立(法人化)は戦後の場合が多いのです。戦後急激に生活も働き方も変化したのが歴史からわかります。

振り返り

1947年に労働時間が制定されたときの労働環境を振り返ってみます。当時の標準的な勤務体系は以下のようでした。

  • 週6日勤務
  • 1日8時間労働
  • 週合計48時間労働

現在は休みが1日増えて、週の労働時間が40時間になったことが変化ポイントです。1日あたりの時間数に変化はありません。大きくは変化なしという印象になるでしょう。戦後70年以上経っても大きな変化がない領域なのです。

今後

今後、労働時間は変化していくのでしょうか。時間数の短縮は徐々に進んでいますが、急激に短縮されることは予想しにくい部分でもあります。というのも、時間数が短くなっても収益が変化しない状態をつくるには生産性を上げるしかないからです。課題と解決を考えると、生産性向上をクリアしなければ時間数短縮は実現しないのではないでしょうか。技術進歩によって実現するかもしれませんが、いつになるかは確約できません。

戦後史

ビジネスをする上で、戦後史は必須項目だと考えています。しかし、詳しく知っている人は少ないと感じています。学校教育でも戦後部分は時間が足らず、あまり教えているイメージがありません。

株式会社が日本で出現したのも150年ほど前からです。しかもその当時、株式会社は数えるほどしかありません。歴史は浅いと言えると思います。そのため会社という仕組みが定着していないように感じており、今後も形を変えていきながら進化する領域だと思った方がよさそうです。

まとめ

1日8時間労働という基準も何か根拠があったのかはわかりません。海外と比較をするとわかりますが、国によって考え方が違い、1日あたりの労働時間数も違いがあります。米国が8時間なので、そこに合わせたのかもしれません。ただ、永遠に同じということはないので、どこか一気に労働時間短縮が実現するストーリーだけは描いておきたいと思います。

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