半導体産業戦略

今回は、経済産業省の「半導体・デジタル産業戦略会議」の資料を取り上げます。スライド資料187ページもあり読み応えがある資料です。今後の半導体産業の将来像を描くためにも見ておくべき資料のひとつだと感じます。関係がある人も興味がある人も、サラッと全部を眺めてみることが大事ではないでしょうか。読み込まなければならない、という意識を持ってしまうといつまで経っても最後まで読み切ることができません。1ページ数秒で次のページに移り、全体を10分程度で全体像をつかむ手法も知っておくと損はありません。その中から気にあるページだけを読み込むだけで、かなり得られるものが多いでしょう。読書法の中では、このような読み方を「スキミング」と呼んだりもします。

第11回 半導体・デジタル産業戦略検討会議

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/semicon_digital/0011/0011-2.html

1枚だけ

この資料の中から1枚だけ取り上げておきます。現在、政府の支援で動いている大規模国内半導体などの投資案件一覧です。日本地図に記されているので、場所と内容がわかりやすい。半導体だけで見れば12箇所あります(ブルー部分)。北海道のラピダスの案件は支援規模も大きく、総額9200億円(上限)の支援が決まっています(この資料のP.17、P.18)。期待も大きいことでしょう。報道されるニュース記事も多く、継続的な報道がされている案件です。資金調達は政府支援だけでなく、融資に対しても「政府保証」をつけることを検討中だと報道されています。個別の企業へ政府保証をつけるのは珍しく、異例措置とニュースでは書かれており、特別扱いの案件であることがわかります。何としてでも成功させたいという意向が見て取れます。

半導体国内投資案件

まとめ

かつて半導体産業は日本がトップでした。しかし、今はそうではありません。その理由はさまざま語られていますが、ここではあえて取り上げないようにします。結果として、現在は半導体ではトップに位置していないという事実だけがあるだけです。今後、もう一度半導体の業界でトップを取りたいという気持ちが関係者の方にはあるようです。今後の活躍に期待したいと思います。

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