業界全体が不振の中

住宅業界が厳しい状況にあることはご存じでしょうか。メーカー住宅も工務店も軒並み苦戦を強いられています。その主な理由は、20代30代の若い層が新築住宅の購入を控えているからです。この傾向は1年以上前から続いており、現状でも改善の兆しが見えません。

そんな中、先日ある企業の経営者と打ち合わせをする機会がありました。受注が好調で、1年先まで着工案件が決まっているそうです。50代の社長と、事業承継予定の方も同席していただき、お話を伺うことができました。業界全体が不振な状況下で、なぜこの企業だけが業績好調なのでしょうか。話を聞いていくうちに、他社との違いがいくつか見えてきたので取り上げてみます。

気がついたポイントは下記になります。ひと言で表現するならば、業界の雰囲気に左右されず、やるべきことを丁寧に取り組んでいる、といえるでしょう。

  1. 業界の状況に気持ちが左右されていない
    不況だからと言って悲観的になったり、諦めたりする様子が全く感じられませんでした。むしろ、今こそチャンスだととらえているようでした
  2. あきらめていない
    「今は厳しいから」と企業活動を控えるのではなく、むしろ積極的に顧客開拓を行っています。粘り強く活動を続けることで、着実に成果を上げています
  3. すぐに行動している
    アイデアが浮かんだらすぐに実行に移しています。「検討中」や「計画中」という言葉はほとんど聞かれず、すぐにトライアンドエラーを繰り返しています
  4. 情報発信を継続的に行なっている
    SNSやブログ、ニュースレターなどを通じて、常に顧客と接点を持ち続けています。単なる宣伝ではなく、価値ある情報を継続的に発信することで、信頼関係を築き問い合わせにつなげているのです。

むしろ好機

これらの特徴を見ると、業界全体が不振だからといって諦めるのではなく、むしろそれを好機と捉えて積極的に動いていることがわかります。他社が萎縮している間に、着実に自社のブランドを築いているのです。この姿勢、他の業界でも参考になるのではないでしょうか。不況だからこそ、自社の強みを活かし、顧客との関係を深める。そんなさりげない行動が、大きな差となって現れるのだと感じました。目の前の状況に一喜一憂するのではなく、長期的な視点を持って行動することは外せないポイントです。

まとめ

人は明るいところに集まってきます。照度が明るい場所に集まりますし、明るい性格の人のところにも人は集まってきます。企業だと明るさが特徴的な企業へ顧客が集まるのも同じです。勢いがあるところにも人は集まる傾向にあります。業界の雰囲気に左右されないように自分を保ち続けることは意味があることだと感じだ機会でした。

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