前から

前から知ってはいましたが、あまり表に出てこなかったのですが、最近はニュースとして公開されるようになってきました。自動車産業についてです。日本の産業と言われている自動車産業の根底を揺るがす発言が出てきました。トヨタ自動車の豊田章男会長の最近の発言です。

会長の発言

7月18日、次のように述べた、と報道がありました。

「(自動車業界が)日本から出ていけば大変になる。ただ今の日本は頑張ろうという気になれない」
「ジャパンラブの私が日本脱出を考えているのは本当に危ない」
https://www.asahi.com/articles/ASS7L26DCS7LULFA00WM.html

この発言は、日本の産業界のリーダーから発せられた深刻な警告です。日本脱出を想像させる発言であり、駆け引きをしているようにも見えます。

移転話

さらに興味深いのは、トヨタ自動車の移転に関すること。どこの国に移転するのか、と話題になることがあるのです。現在の生産拠点はここで分かりますが、どこの国も誘致したいでしょう。熱烈にラブコールを送っている国もあると言われています。

示唆すること

トップの発言からわかることや推測できることがあります。以前から日本脱出の話題は注目していました。今回はかなり明確になってきたと思います。何が課題になっているのか、考えてみたいと思います。

おそらく、一番懸念しているのは、ビジネスを展開するときの障壁です。日本は海外と比較して障壁が高いと感じていると思います。特に認可、許可を取らなければならない領域に関して、言いたいことがあるのではないでしょうか。日本基準より厳しい海外基準を超えているのに、日本の基準で検査をしていないので不正とされた部分は、その典型でしょう。経営者としては、「なぜ」と感じてしまうはずです。

まとめ

ここまで公開情報として日本脱出を連想させる発言をするまで、現在の状況はこじれているのではないかと感じます。今後の流れも注目です。本当に移転するのか、部分的に移転させてしまうのか。開発拠点や購買部門や本社の一部を移転させる動きが出てくるのではないかと予想しています。また取り上げていきます。

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