意気消沈

長年販売してきた製品があります。かつては人気商品だったのですが、最近は売上がじりじりと下がる一方でした。スタッフの間では「この製品はもう寿命だ」というあきらめムードが漂っていたのです。リーダーも「頑張ろう」と声をかけてはいましたが、具体的な解決策が見えず、内心では「もうダメかも」と感じていたようです。そんな雰囲気を出していました。なので、ミーティングをしても、大して盛り上がらず。元気付けようとしても、やはり結果が出ないと意気消沈するものです。

可能性を見出した瞬間

そんな中、ある日新しいアイデアを取り入れてみることにしました。正直なところ、大きな期待はできなかった。今までさまざまなことを試したのですが、結果が出ていないので、期待も出てこないのがホンネです。ところが驚いたことに、その新しいアイデアを取り入れた製品が、予想外に反応があったのです。顧客からも好意的な反応が寄せられるようになりました。その瞬間、チーム全体が「この製品、まだまだ可能性があるじゃないの」と気づいたのです。長年あきらめかけていた製品に、新たな可能性を見出した瞬間でした。リーダーの報告も自信がある様子で行っていたのが印象に残っています。

ポイント

この経験からわかることをまとめてみます。ポイントをいくつかあげてみましょう。

  • あきらめずに新しいアプローチを試み続けることの重要性
  • 既存製品に新しいアイデアを取り入れ突破口を開く
  • 結果によって意識が転換する

スタッフにも影響が出ており、発言にも自信がみなぎるようになりました。手応えをつかむというのはこのような現象のことをいうのでしょう。

まとめ

この経験から学べることは、あきらめずに新しいアプローチを試み続けることの大切さです。一見寿命が尽きたように見える製品でも、新たな視点や創造性を加えることで、思わぬ可能性が開けるかもしれません。見え方が変わるだけで売れることもありますし、製品名を改良することで動き出すこともあるのです。ただ、意識が「あきらめる方向」に向いてしまうとアイデアも出なくなるのです。アイデアが出る状態で、しかもそれを試すことができる雰囲気が、結果的に思わぬ可能性を開いていくものなのです。

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