一流選手から学ぶ
プロスポーツの世界では、才能や努力、運など様々な要素が成功の要因としてあげられます。しかし、真に一流と呼ばれる選手たちが持つ決定的な違いは何でしょうか。あるプロスポーツの名将はこう述べています。
「一流選手とそれ以外の選手の違いをあげるとすれば、それは修正能力の差」野村克也氏
この言葉が示唆するのは、トップアスリートたちの卓越した自己改善能力です。1度失敗したら、2度と失敗しない。もしくは2度と失敗しないように改善する、練習する。2度目の失敗をいかに避けられるのかを考えているのです。練習も目的を持って行っているのがわかります。2度と失敗しないために練習をする。これが修正能力の差になっているのです。
一流は努力の結果だと思われていますが、そんなに単純ではありません。単に練習を重ねるだけで一流にはなれないのです。目標に向かって、修正する努力を積み重ねているわけです。
成功のカギは
では、修正能力とは具体的にどのような能力のことを指しているのでしょうか。考えられる、修正能力の高さについて考えてみます。
- 冷静な自己分析
一流選手は感情に流されず、客観的に自分のプレーを評価できます。ここ、かなり重要なポイント。どうしても努力したところは評価しがちで、冷静に判断できない場合があるからです。思い込みがジャマをするケースもあります - 細部への注目
小さな改善点も見逃さず、常に完璧を目指します。言い換えれば、少しずつでも前進させながら、完璧を追求する姿です。途中で満足することはありません。まだ、修正できることがある、と感じながら取り組んでいます - 柔軟な思考
固定観念にとらわれず、新しいアプローチを取り入れる柔軟さがあります。練習の手法も他人がやっていなくても導入します。これはビジネスでも同様な動きがあります。新ツールを積極的に導入するのはなぜかトップランクの人たちでした。貪欲です - 迅速な対応
問題を認識したら、すぐに対策を講じて実践に移します。修正のサイクルも自分で決めています。ビジネスでも同様な動きはあります。ある企業は週末に今週の業績を分析。そして改善点を考えます。その結果を週明けに発表するサイクルを繰り返しているのです。(ファーストリテイリング)
まとめ
この「修正能力」の概念は、スポーツ界に限らず、ビジネスや日常生活にも応用できるでしょう。参考になります。一流と呼ばれる人々の背後には、たゆまぬ努力があるのですが、取り組んでいる内容は修正なのです。この「修正能力」を意識していくことで、より大きな成長と成功につなげていきたいです。
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