国債利払い予算案
変化があったところを抽出します。2025年度の財務省の予算案で、国債利払いの想定金利を1.9%から2.1%に引き上げました。金利上昇の想定を上げており、金利が上昇する限度を今年より高くなると見込んでいます。あくまでも想定なので、2.1%まで到達するとは限りませんが、想定して予算を確保するのであれば、可能性は低くないと感じます。
国債利払い、想定金利2.1%
財務省、来年度要求28.9兆円に増(24年度予算の1.9%から引き上げる)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO82880930Q4A820C2EA1000/
展望レポート
日銀の展望レポート(2024年7月)を見ると
・日本経済は成長を続ける
・物価は来年度以降2%程度で推移する
・日本経済・物価を巡る不確実性は高い
・2%目標のもとで金融政策を運営していく
となっております。
「経済は成長する、物価は2%程度で推移、でも物価など不確実性は高い」
となっています。あくまでも2%目標はブレることなく、2%を前提に金融政策を決めていくつもりです。
1985年当時
最近、時間があれば1980年代を調べています。たとえば1985年に急な円高が生じたとき、輸出企業に緊急融資を政府がしていますが、そのときの金利が6.8%。公定歩合が5.0%だった時代です。6%の金利でも当時は普通で、高いというイメージはなかったようです。日本の金利が下がり始めたのは、1986年になります。1年で4回の利下げがあり、1987年に入ると2.5%まで下がっていったのです。ほぼゼロ金利(0.5%前後)になったのは、2000年ごろからです。そこからゼロ金利が20年以上続いていたことになります。
- 86年1月30日 4・5%
- 86年3月10日 4・0%
- 86年4月21日 3・5%
- 86年11月1日 3・0%
- 87年2月23日 2・5%
まとめ
金利は徐々に上昇すると予想されていますが、完璧なコントロールはできません。急激な変動があるかもしれない、と考えておいた方がよさそうです。秋から経済が動くと言われていますが、2024年は秋から年末にかけて政治イベントもあるので、変動幅が大きくなるのではないでしょうか。
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