ネガティブ寄り

ニュースを眺めるときテーマを持っていると、そのテーマに基づいて定点観測ができます。今回は、経済の中でもネガティブ寄りの記事をピックアップしてみます。将来を予測する上でも気になるところを取り上げます。

昇進延期

米国のコンサルティング会社アクセンチュアが社内の昇進を6ヶ月間延期しました。通常ならば、同じ時期に昇進が一斉に行われるのですが、今回は見送り。6ヶ月先延ばしにしたのです。アクセンチュアは、システム構築を伴ったコンサルティングや戦略コンサルティングが得意。コンサルティング会社としては大手です。その会社が昇進延期を発表したので、アクセンチュアの顧客の業績が良くないのでは、と予測されています。システム構築やシステム導入は高額なプロジェクトなので、その業界が冷え込んでいるのか、と憶測が飛び交っている状態なのです。

アクセンチュア、大半の昇進を6カ月延期-業界に先行き不透明感
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-17/SJYQD3T0AFB400

利下げ幅

米国FRBが利下げを発表。注目は利下げ幅でした。通常だと0.25%ずつ下げるのが普通ですが、下げ幅が2倍になっているのが特徴です。利上げ局面から利下げ局面への転換時期は、インフレが沈静化しているのですが景気状況はあまり良くない状態です。そのためテコ入れで利下げをするのですが、通常の2倍のスピードで利下げを決定したということは何か気になるデータが兆候として出ているのでしょう。そう思わずにはいられません。

米FRB 0.5%の利下げ決定 利下げは4年半ぶり 利下げ幅は通常の2倍
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240919/k10014585391000.html

表明

ベタ記事です。岸田首相が9月21日から米国訪問。日本への投資を訴えるようです。資産運用立国として海外にアピールするようです。現状の日本人は、資産運用として海外投資をしている状態。NISAの影響もあり海外投資が増えています。米国を支えるポジションにあるのは、現在日本だけであり、中国は頼れない状態。日本への投資だけではなく、米国への投資や支援を約束してくるのではないでしょうか。

首相、資産運用立国の継続表明へ:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO83544230Y4A910C2PD0000

意見

ヘッジファンドの意見が出ていました。大統領選挙の結果次第では市場から投資を引き上げると表明。真意は確認できておりませんが、ひとつの意見として、とらえておきましょう。

推定90億ドルを運用するヘッジファンドのジョン・ポールソンは、カマラが大統領選に勝利した場合、市場から投資を引き上げ、現金と金に移行すると発表。法人税率の引き上げ、キャピタルゲイン課税の引き上げ、富裕層に対する含み益への25%課税の導入などである。 彼は、これらの政策が実施された場合、大量の売りが出て市場が暴落する可能性があると警告し、早期の景気後退を予測した。Source: FOX

まとめ

ジャンルを特定し、記事を集めていくと流れが読めるようになります。どのジャンルもそうですが、先読みできるようになると楽しくなります。当たる確率は低いかもしれませんが、世の中にある意見や推測を知ることで視野も広がります。また、今回の利下げ決定までのプロセスや根拠を探すことで、決断要因がわかってくるのです。そうなると、決断力も向上し、自分の仕事に活かせるでしょう。やはり新聞はおもしろいです。

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