成長プロセス

生活している中で、「記録」という言葉に出会う機会は振り返るとかなりあります。スポーツの報道では、新記録が毎年生まれています。新記録が生まれるたびに大きな話題となり、進化を感じるときです。実は仕事の世界でも、「新記録」は生まれており、たまにメディアに出てくることがあります。個人でも新記録を意識すると、成長を感じます。新しい体験、新しい経験は自分にとって新記録であり、自分に勇気を与えてくれるものです。なので、新記録にはこだわった方がいいと考えています。その必要性について、少し考えてみたいと思います。

2つの特徴

成長する人と、成長を続ける人がいます。継続的な成長を遂げる人は賞賛に値します。そのような成長を遂げる人には、共通して2つの特徴があると考えています。以下の2点です。

  1. 自己新記録を狙っている
    自分自身の過去の記録を常に意識し、それを超えようと努力しています。もう少し簡単にいえば、新記録の数値を忘れない人たちです。成長は妨げるものがあると言われていますが、その前に新記録の数値を覚えていない人も多いものです
  2. 他者との中での自分のランキングを意識している
    周囲の人々の中で、自分がどの位置にいるのかを把握しようとしています。必ずしも正確である必要はありませんが、おおよその立ち位置を理解しています。たとえば、上位30%以内に今はいる、と認識しており、新記録を出せば20%以内に入るかもしれないと自分のランキングを意識しているものです。

単なる負けず嫌いでは

ここで注意したいのは、単に負けず嫌いというだけでは、真の成長にはつながらないということです。勝った負けただけの判断では、必ず成長するとは限らないのは理由があります。それは相対的な勝ち負けの判断に過ぎないからです。自分の成長なくしても勝つことがあり、自分自身を誤解することにもなりかねないのです。ベテランになってくると、相対的に負けないように、相手(他者)を落とすようになってしまうこともあり、そのあたりは見えにくい部分だと感じます。

成長のサイクル

成長のサイクルは原則なので、かなりの人が理解していますし、わかっています。ただ、成長サイクルに入るのに時間がかかるようです。その理由は、自分に対する感情が強いからでしょう。自分に対して感情が強い人ほど、取りかかるまでに時間がかかるようです。現状維持の方が変化するより安全だと感じるからでしょうか。成長サイクルの原則は次のようなプロセスになりますが、冒頭の現状把握で止まってしまうパターンです。そう考えると、自分を他人のように感じて、完全に他人だととらえ、客観的に見ることは訓練が必要なのでしょう。

  1. 現状把握
    自分の現在の立ち位置を客観的にわかる、理解する、認識する
  2. 目標設定
    達成可能な新記録を設定することだが、無理はしないこと。できるかも、と思える設定がココでは大事
  3. 努力と実践
    目標に向けて具体的な行動を起こす習慣を続ける。1ヶ月間続けられると変わっていく。そのためには、途中でやる気が起こらないときもとりあえずルーチンの行動はすることです
  4. 振り返りと分析
    結果を評価し、次の目標につなげるように工夫改善すること。修正と呼ばれる部分

成長プロセスについては確認することがありますが、ほぼ全員が知っており、認識しています。わかっているけど行動できない領域だといつも感じさせられます。

まとめ

新記録へのこだわりは、単なる競争心や負けず嫌いな性格から生まれるものではありません。自分を客観視し、常に前進しようとする姿勢から生まれるもの。冷静に判断しながら進めたい部分です。前提としては、「完成されたものはない」としながら、1ミリでも上を目指すことだと思います。勢いよく上に上がることもあれば、なかなか進まない年が続くこともあるでしょう。しかし、やることはあまり変わりません。止めないことです。

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