はじめに
ビジネスにおける開放性とは何でしょうか。一説には、成果を上げる人の必須項目になっているのです。日常では「開放性を広げる」と言うことはあまりありません。しかし、事例を見ると、日々のビジネスに関わる内容なので取り上げてみたいと思います。
開放性とは
ビジネスにおける開放性とは、
◆未知情報に前向きな興味を持つこと
◆そのモチベーションを行動できること
になります。簡単に言えば
『好奇心とフットワーク』
となるでしょう。未知の情報に対して、通常ならば、
・関係ない
・わからないから興味なし
と判断しているのではないでしょうか。特に、業界、分野、ジャンルがちがうと途端に拒絶する人がいます。その一方で、ジャンルに関係なく、未知のことに対して、
①興味を持つ
②おもしろがる
③試してみる
といったことをする人は、ビジネスの正解に当たりやすい。偶然なことも多いのですが、興味を持って歩き回っている人ほど成功をつかみやすい法則があるのです。開放性が高い人ほど結果的には運をつかんでいるのです。
開放性を高めるには
開放性を高めるには、事例から知るとわかりやすく、理解しやすい。理解できると、同じような行動ができると考えています。予想外の出会いによって、ビジネスが進展したり、偶然がビジネスの解決を導いたりする事例を見ながら、同じような行動ができるようにすることです。特に、「意味がある、意味がない」といった判断で選びすぎないことです。「利益になる、利益にならない」といった判断もときには必要ですが、時間に余裕があるときは、その時間の20%は開放性を高めた内容に移行するといいでしょう。まったくわからないが興味があることを調べていくと、ビジネスにつながるケースがあるからです。
効果的な事例
開放性が高いことによってうまくいった事例をいくつかあげてみたいと思います。業界や分野の壁を超えた事例が特に効果的です。
例①アパレル
アパレル事業は販売と製造が分離していました。それが現在では、製造から販売まで行う企業がトップ企業になっています。これも業界の慣習にとらわれず、他業界から取り入れた結果でしょう。読書を社内にもすすめている創業者は、結局のところ「開放性を高める」ことを念頭に置いて、すすめていると感じます。業界にとらわれない、慣習にとらわれない、常識を疑うという力を養っているのです。
現在では、異業種の通販企業からEC事業を学んでおり、去年より今年の方が注文からの配送・到着時間が短くなっています。大企業にも関わらず成長を消費者が感じているので、大きく動いていると想像できます。開放性が成長率につながっているのを感じます。
例②ライトアニメ
最近、注目したのは、制作費を1/10にしたライトアニメです。大日本印刷株式会社が仕掛けました。制作費9割減のアニメが人気ランキングに入ったのです。消費者の評価を得ていることに業界は驚いているのではないでしょうか。これも、業界の慣習だと「技術を極め、最先端を取り入れる」技術屋さん発想しかなかった業界です。そこに、手軽なアニメなんて受け入れられない、と思われていたのです。それを覆したのは、ある意味業界の方向性を変えるできごと。しかも制作コストを9割減らしたことは画期的。この発想は他の業界でも広がっていいのではないでしょうか。
事例研究しかない
経営について学ぶには
・事例研究
しかありません。フレームワークなど基礎はありますが、その後は世界中の企業の事例をひたすら見ていくしかないのです。その中でも過去の常識から外れているもの、しかも一般的には受け入れられないものを見つけられるかにかかっています。業界も問いません。そこが開放性といえるでしょう。
まとめ
頭の柔軟さをつくりあげるためにも開放性の意識は不可欠。「興味がない」「必要ない」と判断したものほど、見に行ってはいかがでしょうか。そこが自分の殻を破り、次のステージに引き上げてくれるかもしれません。広い興味を持ち、それを受け入れることからスタートです。
——————————-
スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆