ひとつで覆る
反論する人は感情的になりすぎて論理抜けが発生しやすい。
『それは売れない』
と反論しても、売れないことを証明することは時間がかかります。証明できないことの方が多いのかもしれません。ひとつの売れる事実があると、売れないとは言えなくなるからです。でも、「売れない」と反論する人はなくなることはありません。『絶対無理です』と言っている人も最近も見かけました。かなり強い口調で意図的に発言していたようです。しかし、それもひとつの成功事例で覆ります。
たとえば、ホンダジェットは発売まで30年以上かかりました。
『絶対できない』
と社内で反論してた人もいるでしょう。何度も開発ストップの声がかかっていたそうです。でも、できてしまった。完成し、販売できたのです。現在ではジャンルトップの地位を築いています。反論していた人たちは現在何を言うのでしょうか。まだ「できない」と反論を言い続けているのでしょうか。単なる意見として片付けているのでしょうか。ビジネスの場合は、将来の収益に直結する判断であり、無責任な発言はマイナスの影響にもなりかねません。
やめたほうがいい
だから感情的に反論したり反対したりするのは、やめたほうがいい。そんなできない証明をしても意味がないから。どう考えても、時間の無駄でしかありません。できないことを考えるより、
『どうしたら、できるようになるのか。』
そこに時間を投資したほうがいいはずです。こんな簡単なことを感情が入ると判断できなくなるのです。冷静さを失い、判断を見誤ります。
感情的に反対意見を言ったら、人は自分の言ったことを証明するしかないので、思いつきの意見を正当化し始めます。
『無理』
と言った人は、無理なことを証明するために行動し始めるのを見たことがあります。わかると思いますが、無理だと言ったため、行動しても結果が出ないだけでなく、まわりにも結果を出さないようにし始めるのです。結果が出そうな感じになると、それを止めてしまったり、ジャマをすることもあるくらいです。
自分の意見に振り回されてしまい、自分がそこに拘束されてしまうのです。それを見ると、否定する、反対する言葉は出さないほうがいいことがわかります。
要点
今回の内容をまとめておきます。
1)感情的な否定の問題点
- 「できない」という主張を証明しようとして時間を浪費する
- 自分の否定的な立場に縛られてしまう
- 建設的な思考や行動が制限される
2)ホンダジェットの例が示すこと
- 「不可能」と思われたことも、長期的な視点と努力で実現できる
- 早急な判断や否定は、イノベーションの可能性を摘み取る可能性がある
3)より生産的なアプローチ
- 「どうすればできるのか」という発想への転換
- 解決策や実現方法の模索に時間を投資する
- 建設的な対話や提案を心がける
4)マインドセットの重要性
- 否定から可能性の探求へ
- 感情的な反応を抑え、論理的な思考を保つ
- 柔軟な発想と建設的な議論の姿勢を維持する
まとめ
冷静さや客観性は訓練しながら習得するしかなさそうです。年齢を重ねても自然に身につくモノではないからです。何歳になっても感情的に発言される方がいるので、そうなのでしょう。人は年齢を重ねると、落ち着きが出たりする、と思われていますが、そうではないと感じています。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆