いいチーム
組織マネジメントにおいて「心理的安全性」という言葉をよく耳にします。今回は、ある成功しているチームの具体的な取り組みから、その重要性について考えてみたいと思います。小さなことですが大事なことなので取り上げておきます。
小さな工夫
「ミーティング終わったら、笑って終わることにしています」これは、とあるチームのマネージャーから聞いた言葉です。一見シンプルな取り組みですが、その効果は非常に大きなものがあると考えています。
そのミーティングでは、厳しい内容を議論することもあり、リーダーは目標に対して精度の高い内容まで突き詰めるようです。そのためシビアな空気感が発生することもあり、なんとなく黙ってしまうのです。ときには厳しいフィードバックを伝えることも必要なので、ミーティングの内容を変えるわけにはいきません。しかし、そのような場面でも、最後は笑顔で締めくくるようにしている。そこが、次につながるのです。この一貫した姿勢が、チームの成果に影響しているように感じています。
なぜ
実際に、このようなアプローチを取るチームほど、高い成績を残しています。明るい雰囲気のチームほど成績が良いです。成績が良いときは自然に明るい雰囲気になります。しかし、成績がイマイチのときには明るい雰囲気にはなりません。意図的に明るい雰囲気をつくる必要があるのです。笑顔で終わるための準備をしておきましょう。そのためのネタを考えてみます。
建設的な対話で終わる
建設的な発言から、その発言を褒めることで明るい雰囲気を出せることがあります。
- メンバーが意見を言いやすい環境をつくる
- 意見には反対しない、受け止めること
- お互いの意見を尊重する態度を取る
バランス重要
ここで注意したいのは、これは単に「優しい」環境をつくればいいという話ではないということ。必要な厳しさは保ちながら、それをどう建設的な形で伝えるか。笑顔で終えられるようにするのか。そこがリーダーの手腕が問われるのです。バランス感覚が試されています。
心理的安全性
心理的安全性の高い環境づくりは、単なる「働きやすさ」を超えて、組織の生産性向上に直結する重要な要素。厳しさと温かさのバランスを取れる環境は、メンバーの潜在能力を最大限に引き出し、結果として高い成果につながります。
まとめ
たった笑顔で終えることだけで、成果まで直結する事実を知っておくといいでしょう。簡単なことほど、取り組みとしてはバカにされることもありますが、意外に重要であり、欠かせないものです。コミュニケーションのベストな状態をつくるためのテクニックといっていいでしょう。覚えておいて損はありません。
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