トップに立てるかも
スズキ自動車のインド進出のエピソード。「トップに立てることを見せたかった」からインド進出を決めたそうです。他の企業には負けないところをつくるには、そうするしかなかったのでしょう。国内でトップになれないなら、海外でトップになる。それもひとつの方法。強みを活かし、最後にはニッチでトップを取っていく戦略です。しかも、これから将来性のあるインドでNO.1になったことは、大きな収益源を得たことになります。高いリスクを取りながら得た市場なので、得るものも大きいことがわかります。
インドに進出したのは1982年のことです。1983年から生産を開始しています。今から30年以上も前の話になります。当時の状況から考えてみれば、いかにリスクが大きかったかはわかると思います。他の自動車メーカーは、インド進出をしていなかったことを考えれば、独創的だったと言えるのではないでしょうか。メディアの表現としても「無謀な」とつけられているので、本当にそうだったのでしょう。よく社内の意見をまとめられたものだと思います。当然ながら反対する人も多かったのではないでしょうか。
「どんな劣等生でも何か一つぐらいは人に負けないものがほしい。国内ではずっとビリのメーカーだったが、誰もいない市場にいけば1番になれる。社員のためにも『スズキでもトップに立てる』ということを見せたかった」。あるときインド進出について水を向けると、問わず語りにこう話してくれた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC277VM0X21C24A2000000/
国内よりリスクが低いと思ったのか
ただ、トップを狙うには、だれもいないところの市場しかなかったのかもしれません。国内で1番を狙う方がリスクが高いと判断したと思います。国内でNO.1を目指すくらいなら、リスクが高そうに見えるインドの方がまだリスクが少ないように見えたのかもしれません。国内のシェア争いにおいて、負け試合になるのを最初から選択する必要もありません。やるならば勝てる可能性が高いところで競い合いをしたいところです。
まとめ
経営は「勝てる場所」を探すことです。できることなら競争がないところが理想です。とはいっても、そのような市場はほとんど残されていません。ただ、グローバルで考えれば、まだ余地があるかもしれないのです。このように経営では、スキマや空き地を探すことも大切なポイントです。そこに顧客がいて、ある程度の市場規模があり、しかも手付かずの状態になっているところ。そんな場所を見つけたら、シェアを取りにいくことです。その戦略は覚えておいて損はありません。
(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)
——————————-
スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆