警鐘

IMFの日本ミッションチーフインタビュー記事を取り上げます。日本に警鐘を鳴らしています。特に気になるのは
・ショックに対処するための財政余地が限られていること
です。ショックが来ても対処する財政選択肢が限られることを指摘しています。薄氷を履む日本と言えるのではないでしょうか。(薄氷を履む:はくひょうをふむ:薄くてすぐにも割れそうな氷上を踏んで歩くことから極めて危険なことに臨むこと)

・日本の公的債務の対国内総生産(GDP)比は25年に232.7%と世界で最悪の水準にある
・ショックに対処するための財政余地が限られており、財政赤字を増やさずに歳出ニーズに対応する余地をどこに見いだすかを「いま計画する必要がある」

主な指摘内容

主な指摘内容は次のとおりです。

  • エネルギー補助金といった「よく的が絞られていない補助金」は廃止すべきである
  • 強固な中期財政枠組みにおいて、具体的で信頼性のある歳出・歳入措置を組み立てることが必要である
  • 補正予算は「予算の透明性、財政規律を損なうもの」である
  • 少数与党下での政治的要求を踏まえると、赤字がさらに拡大する大きなリスクがある
  • 金利上昇を見据えた強固な債務管理戦略が重要である

IMFが日本財政に警鐘、「明確な健全化計画を」-補正予算に苦言も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-02-07/SR3EDFT0G1KW00

健全かどうかより

日本の財政については健全であるという説もあり論争になっています。ただ、健全であると判断する人がいても良いのですが、最終的には、自己評価ではなく、海外からの他人評価によって経済は左右されるので、IMFの警鐘も受け入れておく内容だと感じます。たとえば、日本国債の格付けが下がったり、為替において通貨安に陥るシナリオもゼロとは言い切れないのではないでしょうか。

まとめ

財政の問題は、危機にならなければ問題なし、のように扱われます。問題が発生していなければ健全という論調です。しかし、対処の選択肢が少ない状態では健全といえないでしょう。その点は強調しておきたい部分です。

(下記動画は上記文章をAIで読み上げさせています。人の動きもAIが自動生成しており撮影はしておりません↓)

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